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マクセル、「Beyond 5G研究開発促進事業(電波有効利用型)」新規委託研究の公募に採択

Techable 2023年3月19日 12時0分

マクセル株式会社(以下、マクセル)は、国立研究開発法人情報通信研究機構が実施する、Beyond 5G研究開発促進事業(電波有効利用型)のうち、令和4年度新規委託研究の公募(第1回)における「Beyond 5Gシーズ創出型プログラム」に採択されたと発表しました。

採択された研究名は「マイクロアクチュエータを用いたテラヘルツ帯コヒーレントトランシーバの開拓」(以下、本研究)。

本研究には、代表提案者として国立大学法人東京工業大学、そのほか国立大学法人広島大学、学校法人東京理科大学、独立行政法人国立高等専門学校機構 徳山工業高等専門学校が参画しています。

求められる 5Gの先、Beyond 5Gの研究へ

現在、通信方式では5Gが拡大しつつあります。将来に向けて、その先の通信となる、より大容量の情報通信が可能なBeyond 5Gの研究が進められています。

Beyond 5G通信とは、IoTやAI、ビッグデータなどの先進テクノロジーをさらに発展させ、より快適な社会を実現することを想定した、Society 5.0の達成のために必要不可欠な次世代通信技術です。

本研究では、Beyond 5G通信を実現するとともに、その普及を加速化するための基盤技術として、さらなる高速・大容量化・低遅延化・低消費電力化をめざすものとなっています。

これらを実現するため、現在の5G通信に主に使用されているSub6帯やミリ波帯電波よりも、さらに周波数の高いテラヘルツ波帯電波の通信への使用を可能とすることを目的に、テラヘルツ波帯に対応した送受信機および送受信アンテナの開発をおこなっていきます。

今回の開発により、高速移動体との通信時にも高い信号品質を保ったまま、消費電力を低減することが可能となります。加えて、低位相雑音(低ノイズ)、低消費電力特性を活かし、近距離通信や室内空間におけるWPAN(Wireless Personal Access Network)通信への活用が期待されます。

本研究では、マイクロアクチュエータの活用により、製造公差による性能劣化を克服する技術の確立もめざします。

テラヘルツを受信する多層構造フィルム

今回の研究で開発をおこなうテラヘルツ帯送受信モジュールには、マクセルが開発したテラヘルツ波対応透明電磁波吸収シートをベースにした技術が適用されます。

テラヘルツ波対応透明電磁波吸収シートは、電波が入射する側から表面保護層、抵抗層、誘電層、反射体層、粘着層、剥離PETフィルムの多層構造で構成されています。

今回の研究では、反射体層に、より透明度の高い特殊な金属層を使用する新技術で意匠性を損なわない、高い透明性(80%超の透過率)を実現するということです。

なおテラヘルツ波対応透明電磁波吸収シートはフレキシブル性も持ち合わせており、この技術を応用し、参画機関と連携することで、同時にテラヘルツ波帯に対応したノイズカット用フィルタの開発も行うということです。

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000085.000075608.html

(文・Motohashi K.)

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