株式会社ElevationSpace(以下、ElevationSpace)は、福島県・南相馬市と人工衛星開発に係る連携協定を締結したことを発表しました。
宇宙環境利用プラットフォームを手掛ける企業ElevationSpaceは「ポストISS時代」を見据え、宇宙環境利用プラットフォーム「ELS-R」を開発している企業です。同プラットフォームは、無重力環境を活かした実験や実証を無人の小型衛星で行い、それを地球に帰還させて顧客に渡すというもの。
ただ、人工衛星の開発にあたっては、部品やシステムの設計・製造・調達に加え、各種試験の実施やその検証など多くの工程が必要となります。
南相馬市には東日本大震災後、国家プロジェクトである福島イノベーション・コースト構想に基づき「福島ロボットテストフィールド」が整備されており、フィールド内では性能評価のための振動試験といった、人工衛星開発に欠かすことのできない様々な試験を実施できます。
このような南相馬市の環境を背景に、ElevationSpaceは同市との連携に至りました。
南相馬市での雇用創出や宇宙産業振興を目指すElevationSpaceは、以前から福島県内の複数社と衛星開発における連携を行っており、2023年3月、南相馬市に支社を設立しました。
今回の協定の締結に伴い、ElevationSpaceは、宇宙関連ワークショップの開催や、市内事業者への宇宙実証機会提供といった取り組みを実施するとのこと。南相馬市での雇用創出や宇宙産業振興を実現し、人工衛星開発を加速させていく方針です。
国内宇宙産業の一大拠点のひとつ国内宇宙産業の一大拠点の一つとされる南相馬市では、複数の宇宙関連ベンチャー企業が活動を行っています。2022年12月には、堀江貴文氏が出資していることで知られる、宇宙ベンチャーのインターステラテクノロジズ株式会社が、ロケットの姿勢を制御する機器のテストを実施。
また同月には、ロケット開発を事業として展開するスタートアップAstroXが、南相馬市で創業されました。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000074085.html
(文・S.Inosita)