メタバースプラットフォームやゲーム、SNSなどのバーチャル空間で身に着けることができる衣服や靴、バッグ、アクセサリーなどのことを「バーチャルファッション」といいます。現実世界で着用するものではなく、自分のアバターが着用することで、体型や性別などを含め、理想のファッションを楽しめることが魅力です。
株式会社Vと株式会社オムニスは、今回、AIを活用したバーチャルファッションブランドの開発を目的とした戦略的パートナーシップを締結しました。
両社はバーチャル空間における新しいブランドの構築を目指します。
バーチャル空間でのコミュニティ構築なども予定今回両社は、メタバース、バーチャルファッションとジェネレーティブAIを組み合わせた新しいファッションブランド作りに取り組みます。
具体的には、オムニスのジェネレーティブAIにおける開発技術と、Vのバーチャルファッション・3DCG開発の知見を活用したソリューション開発を実施。また、ジェネレーティブAIを活用した次世代のファッションブランドの形成と、バーチャル空間におけるコミュニティ構築なども行う予定です。
海外マーケットの開拓も視野に制作されたバーチャルファッションアイテムは、世界中のメタバースプラットフォーム、ゲーム、SNSなどのユーザーに対して販売・提供を予定。これにより日本国内だけでなく、海外へのマーケット開拓・認知拡大も目指します。
両社の強みを活かすためのパートナーシップ株式会社Vは、2019年に設立された企業で、メタバース垂直立ち上げプラットフォーム「METABIRTH」や、バーチャルコミュニティアプリ「StayON」などのサービスを展開しています。
株式会社オムニスは、ファッションとAIを始めとした最新テクノロジーをかけ合わせたサービス・プロダクトの開発、情報発信に取り組んでいる企業です。2023年3月には、AIファッションプラットフォーム「OpenFashion」を提供開始。
今回、長期ビジョンとして挙げているバーチャル空間上での新しい体験作りについて、Vとオムニスが両社の強みを十分に生かせると考え、両社が戦略的パートナーシップに基づく業務を開始することとなりました。
ジェネレーティブAI×ファッション人工知能チャットボット「ChatGPT」や、テキストの説明文から画像を作成する「Midjourney(ミッドジャーニー)」をはじめとしたジェネレーティブAI技術は昨今目覚ましい成長を見せています。また、ファッション産業にはAIやデジタル技術を活用したデザイン、生産の自動化、VRやARを使った顧客体験の向上など、まだ多くのテクノロジーとの融合の可能性があると考えられます。
今年3月にマッキンゼーから発行されたジェネレーティブAIの分析記事(※)でも、ファッション業界との親和性、市場拡大の可能性が高いことを論じています。”AIは消費者のニーズに応える・創造性を高める・効率性を向上させる”、”今後ジェネレーティブAIがファッション業界の利益に3年から5年で1500億ドルから2750億ドル(約16兆円から30兆円)の価値を創出する可能性がある”という旨が記載されています。
※マッキンゼー・アンド・カンパニー「Generative AI: Unlocking the future of fashion」
https://www.mckinsey.com/industries/retail/our-insights/generative-ai-unlocking-the-future-of-fashion
AIやメタバースへの注目度が高まっている昨今、次世代のバーチャルファッションブランドの構築に注目が集まります。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000049339.html
公式サイト:https://v-inc.jp/
(文・S.Inosita)