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自由視点で3Ⅾモデルを確認できる!ハイスピードカメラ活用の3Dモデル動画作成サービス登場

Techable 2023年5月31日 14時20分

株式会社 IMAGICA GROUPのグループ会社である株式会社フォトロン(以下・フォトロン)は、数十台のハイスピードカメラを用いて、高速現象を3Dモデル動画化する受託サービス「High Speed Volumetric Capture(ハイスピードボリュメトリックキャプチャ)」(以下「HSVC」)を2023年6月中旬より開始します。

価格は110万円(税込)~を予定しており、3年間で5億円の売上を計画しています。

数ヶ月かかる開発工数を数日に短縮

自動車開発市場における「エアバッグが展開される前の折りたたみ方」は、長年の研究結果として複雑化しており、CAEによるシミュレーションでも膨大な計算時間を要しています。

そのため、エアバッグ展開試験ではシミュレーションの効率化や、シミュレーション結果と実際の展開現象がどれほど合致しているのかを把握する必要性が課題となっています。

しかし、多くの撮影では、2~3台のカメラを同期させての撮影となり、複雑に折りたたまれたエアバッグの展開現象を細部まで確認することは困難でした。

この課題を解決するため、フォトロンは1秒間に1,000枚以上の撮影が可能なハイスピードカメラ41台を用いて対象を撮影し、そこから得られる膨大な画像データを合成・最適化して3Dモデル動画に変換する技術「HSVC」(特許出願中)を開発しました。

この技術の活用により、従来の解析シミュレーションソフトウェアでは数ヶ月かかっていた開発工数をわずか数日にまで短縮することが期待されます。

40方向以上からの高解像度動画撮影

「HSVC」は数十台のハイスピードカメラを使用し、被写体を全方位的に撮影するため、死角が発生するリスクを軽減できます。高解像度カメラによりエアバッグの展開現象も細部まで撮影することが可能です。

これまで見えていなかった部分を見ることで、製品の改良方法検討やシミュレーションの精度向上に繋がります。

自由視点から確認できる3D形状動画

「HSVC」は数十台のハイスピードカメラで同期撮影し、データを張り合わせることで、3Dモデルデータを作成します。

通常のボリュメトリックキャプチャは静止画ですが、「HSVC」は動画データの3Dモデルを作成することが可能です。

高速現象を自由な視点で確認することができ、これまでは見えていなかった部分の情報をシミュレーションに反映できます。

撮影専門技術スタッフが対応

3Dモデルを作成するためには高い精度の撮影データが必要となります。受託サービスでは、試験物の色、サイズ、材料特性などを考慮した照明や撮影手法、データ化をワンストップで対応します。

高い精度の撮影データから高品質の3Dモデルを作成することで、シミュレーションデータとの差分を把握することが可能です。

「栃木テクニカルセンター」を開設

さらに、フォトロンは「HSVC」受託サービスを円滑におこなうため、新たに「栃木テクニカルセンター(栃木県下野市)」を開設。

ハイスピードカメラを取り付ける試験設備は幅約6m×奥行約4mのサイズとなり、周囲も車1台分を動かせる収納スペースを確保し、実車によるエアバッグ展開試験もおこなえます。

フォトロンは、今後も設備を充実させ、エアバッグ展開試験以外の要望にも柔軟に対応できるようにしていくとのことです。

参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000242.000037973.html

(文・杉本 旭)

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