NVIDIAは、AIを活用した自然言語によるやりとりを通じて、ノンプレイアブル キャラクター (NPC:ゲームなどでプレイヤーが操作しないキャラクター)に知性をもたらし、ゲームを変革する、カスタム AIモデル サービス「NVIDIA Avatar Cloud Engine for Games」(以下、ACE for Games)を発表しました。
ゲームの開発者はACE for Gamesを通じて、カスタマイズされた音声、対話、アニメーションのAIモデルを構築し、ソフトウェアやゲームに展開できます。
生成AIモデルを構築・カスタマイズできるACE for Gamesは、音声、対話、キャラクター アニメーションに最適化された AI基盤モデルを提供するというサービス。「NVIDIA NeMo」「NVIDIA Riva」「NVIDIA Omniverse Audio2Face」などのツールやアプリケーションで構成されています。
NVIDIA NeMoは、 独自のデータを使用した言語モデルの構築、カスタマイズ、展開を行うフレームワーク。キャラクターのバックストーリーを使用して、大規模言語モデルをカスタマイズできます。
自動音声認識・テキスト読み上げを実現NVIDIA Rivaは、自動音声認識による文字起こしや、テキスト読み上げにより、リアルタイムに音声会話を可能にするソフトウェア開発キット。
英語、スペイン語、北京語、ヒンディー語、ロシア語、韓国語、ドイツ語、ポルトガル語、フランス語の高い文字起こし精度と、最先端のモデルを備えた米国英語の表現力豊かな女性音声・男性音声をすぐに実現します。
音声から表情豊かな顔のアニメーションを作成NVIDIA Omniverse Audio2Faceは、あらゆる音声トラックに調和するゲーム キャラクターの表情豊かなフェイシャル アニメーション(3Dモデルにつける表情)を即座に作成するアプリ。
同アプリには、オーディオ トラックでアニメーション化できる3D キャラクター モデル「Digital Mark」がプリロードされているため、オーディオを選択してアップロードするだけで簡単に始めることができます。
なお、Unreal Engine 5用のOmniverseコネクタ*1を備えているため、開発者はフェイシャル アニメーションをMetaHuman キャラクター(フォトリアルなデジタルヒューマン)に直接追加することが可能です。
*1…OmniverseのアプリにDCCツール(3DCG領域において必要な機能が入ったソフト)を接続するためのコネクタ
デモにて、キャラクターが物語に合わせて応答NVIDIA は、NVIDIA InceptionのスタートアップであるConvaiと協力し、ACE for GamesをConvaiのプラットフォームに統合。
「Kairos」と呼ばれるデモでは、プレイヤーはラーメン店の店主であるジンと対話する様子が確認できます。
ジンはNPCですが、自然言語のクエリ(質問)に対し、生成AIの助けを借りて、現実的かつ物語のバックストーリーに合わせた応答を披露しました。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000385.000012662.html
(文・Haruka Isobe)