芳香剤などを販売する小売店で“香り見本”を見かけた、あるいは試したことがある人は多いでしょう。一般的には、製品の香りを基材に付した容器が設置されていますが、そのかたちが変化を遂げるかもしれません。
東芝テック株式会社とyousual株式会社は、デジタル化した香り見本とPOSデータを連携することで消費者の行動変容を分析可能にし、ソリューションを提供するための実証実験を、2023年8月下旬より実施予定です。
現状の香り見本の課題柔軟剤や芳香剤などの消費財メーカーでは、多くの製品について店頭に香り見本を設置しています。
しかし、現状の香り見本では、香りをテストする消費者の行動や、テストしたことによる行動変容の把握が難しく、香り見本の設置と消費者の購買行動との因果関係が見えにくいという課題があるようです。
また、一般的な香り見本においては、視覚と連動した店頭訴求などは行われていません。
さらに、消費者が手に取って利用するタイプが主流であるため、消費者の接触、取り扱いに起因する破損容器の交換やメーカーごとの香り見本の管理といった小売店の手間が生じていることも課題と言えるでしょう。
実証実験の概要そこで東芝テック株式会社らは、小売店における香り見本のデジタル化と、消費者への店頭での手軽で楽しい香り体験の提供、消費財メーカーおよび小売店への香り販促物の管理工数削減や消費者行動の定量的な分析を実現するソリューションの提供に向け、実証実験を開始すると発表。
同実験は、小売プロモーションを長きにわたり行っている株式会社スコープが運営するバラエティショップ「munit河原町OPA店」にて実施。株式会社スコープが保有する販促企画力・制作ノウハウをいかした売場で、効果的な実験を推進します。
実験では、サイネージ・香料噴射器・タッチパネル・センサーなどを組み合わせて香り見本をデジタル化。サイネージによる足止め効果や香料噴射器の利用率などの消費者行動データを収集し、そのデータとPOSデータを掛け合わせ分析することで販促効果を検証します。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000108830.html
(文・Higuchi)