「EVが便利すぎてガソリン車には戻れない」ー。もしかすると、街中でそんな声が聞こえてくる日も近いのかもしれない。
ベクトリクス・ジャパンは、“バイクでもない、クルマでもない、互いのメリットを融合させた全く新しいカテゴリーの「超小型商用BEV」”を開発する、シンガポール・VECTRIX社の日本法人だ。
同社は、小型商用EV「I-Cargo」の販売を10⽉1⽇に開始。輸送業におけるラストマイルのサポートと「2024年問題」への有効なソリューションとして期待されている。
今回同社は、愛知県を本拠地とする自動車メンテナンス受託管理会社・ナルネットコミュニケーションズ(以下、ナルネットコミュニケーションズ)と業務提携したことを発表。これにより全国規模の「整備メンテナンスネットワーク」が構築され、I-Cargoがより身近なものとなりそうだ。
置き場所・用途に応じ、2つの充電方法を選択I-Cargoは、原付や2輪車の免許を持っていなくても、普通免許を取得してる人ならば簡単に運転できる⼩型商⽤EV。
電動自転車のバッテリーを入れ替えるように、使用済みと充電済みの電池パックを交換したり、従来のEVが多く採用している“コンセントタイプの充電プラグ”を直接車体に差し込んで充電したりすることが可能だ。
置き場所や用途に応じて、2つの充電方法を選択できる利便性により、EV利用者の多くが抱える「充電中の待ち時間が長すぎる」「航続距離が心配」「充電設備を新たに設置する必要がある」といった課題を解決する。
重い荷物を積んでも倒れない、力強い走りを実現力の弱い小柄な人、普段バイクを運転しない人を含め、“誰もが簡単に運転できる”車輌になるために、クルマのように倒れないことがI-Cargoの開発の条件だったという。
また、コロナ禍を機に、膨れあがる個別配送需要にも十分対応できる耐荷重と、それを運ぶモーター出力も求められていたとのこと。
I-Cargoは、走行中も信号待ちなどの停車中も傾かない「完全自立型」のため、乗車したまま停止でき、安心して運転することが可能。重い荷物を積んでも倒れない、8kwのモーターで力強い走りを実現する。
「整備メンテナンスネットワーク」を提供今回、ベクトリクス・ジャパンとの業務提携により、ナルネットコミュニケーションズはI-Cargo販売後の整備・修理のために、約11,700ヶ所の整備工場ネットワークを活用した「整備メンテナンスネットワーク」を提供する。
専用のメンテナンスパックの企画・運用をはじめ、ベクトリクス・ジャパンのアフターサービスを担うことで、運輸業界の効率化とカーボンニュートラル社会の実現に貢献する方針だ。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000066010.html
「I-Cargo」公式サイト:https://www.vectrix-jp.com/lineup/i-cargo/
(文・Haruka Isobe)