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「未来の交通社会」の基盤構築へ。自動運転車に搭載する“5Gアンテナ”の性能計測システム登場

Techable 2023年11月16日 8時0分

自動運転やコネクテッドカーの需要増加に伴い、5G通信の車両搭載が加速している近年。リアルタイムなデータ通信を実現し、高度化する自律型サービスの信頼性要件を満たす上で、アンテナ性能の向上が技術課題になっている。

この課題は、アンテナデザインと車体搭載の最適化により解決できるが、その検証には実環境をエミュレートできる再現性と柔軟性が備わったラボ環境が求められる。

そんななかアンリツは、RanLOS、東陽テクニカ、AeroGT Labs Corporationと協業。コネクテッドカーの普及を促進する5GアンテナOTA(Over-the-Air)測定ソリューションの提供を開始した。

自動車、ミニバスなどのアンテナ特性を定量化

2016年にスウェーデンで設立されたRanLOSは、フルビークルでの接続性試験およびアンテナ試験向けの“OTA試験ソリューション”のプロバイダー。何年にもわたる研究をベースにハードウェアや独自のソフトウェアを開発し、関連するすべての規格に対する試験ができるよう設計している。

今回の協業で、RanLOSのポータブルアンテナ試験システムとアンリツの5Gネットワークシミュレータを組み合わせることにより、5G通信の車両搭載における課題に最適なソリューションを提供。

静的な条件下でのスループット*1性能とアンテナ放射パターン*2およびダイナモメータを用いた動的環境下でのスループットの劣化を評価し、自動車、ミニバス、自律型輸送車両などのアンテナ特性を定量化する。

*1…一定の時間で処理できるデータ量
*2…アンテナが電力を伝送するときの形状

シームレスな統合で導入コストを抑制

従来の車載アンテナ評価システムは、専用のOTAチャンバーを必要とするため高額な初期投資がかかるという課題があった。しかし、RanLOSとアンリツによる5G車載OTA測定ソリューションは、既存のEMCチャンバーにシームレスに統合可能で、導入コストを大幅に抑制できる。

なお同ソリューションのシステムインテグレーションは、東陽テクニカ、および北カリフォルニアに本社を置くOTA測定ソリューションプロバイダーのAeroGT Labs Corporationにより提供される。

コネクテッドカーにユーザエクスペリエンスの向上をもたらし、加速するスマート社会の発展に貢献するソリューションとして、今後も注目が集まることだろう。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000109169.html

(文・Haruka Isobe)

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