コロナ禍で市場が急速に成長した一方で、今度は“オンライン離れ”という言葉も耳にするようになり、一段と目が離せないEdtech領域。各企業は日々工夫をこらし、デジタルの利便性を最大限にいかしながら提供サービスのアップデートを図っている。
2023年11月、インドのEdtech企業Brightchampsはハーバードビジネスパブリッシングエデュケーション(以下、HBP)との提携を発表した。これにより、生徒はビジネススキルを追加費用なしで受講できるようになる。
スーニコーンとして注目を集めるBrightchampsBrightchampsは、インドのEdtech企業として知られ、創設者であるラビ・ブーシャンによって2020年に設立された。
現在、STEM認定教材を使用した1対1の学習を提供し、6才から16才の子どもたちに対してコーディング、金融リテラシー、ロボット工学、コミュニケーションスキルなどの科目を提供している。
その成果と将来性により、スーニコーン(企業評価額が短期間で10億ドルに達すると予想されているユニコーン企業)として注目を集めている。
インドだけでなく、30ヶ国以上に展開しており、収益はインドネシアやタイなどの東南アジア圏からのものが多いという。
HBPは、ハーバードビジネススクールの関連会社として1994年に設立され、非営利の独立法人としてビジネスに関する教材や学習の機会を提供している。アメリカ以外にも、フランスやインド、オーストラリアなど世界各国に担当者を擁しており、グローバルに事業を展開している。
専門トレーニングを受けた講師による指導を開始HBPとの提携によりBrightchampsの生徒は、HBPの教材を利用し、交渉スキル、ライティング、プレゼンテーションスキルなど、ビジネスに関連する幅広い講座を受講できるようになる。さらに、新規事業のシミュレーションや予算編成といった、起業に向けたスキルを伸ばすためのコースも含まれている。
今回の提携を受けて、Brightchampsの講師陣は、ハーバードマネージメンターコースの専門トレーニングを受け、その後、生徒に対して指導とサポートを行う。
これにより学習者は、自宅にいながら、世界的なビジネス教育を受けることができるようになる。また、そのすべてが追加費用なしで提供される点も今回の提携の注目点だ。
提携の価値を強調する両社Brightchampsの創設者であるラビ・ブーシャン氏は、「今回の提携は学生に最高レベルの学習を提供する最善の方法の一つです。学生たちがさらに学習するのを見るのが待ちきれません」と述べ、提携の価値を強調している。
また、HBPでインドのマネジメント・ディレクションを担当するスミット・ハルジャニ氏も、「世界中の学生に最高の学習を提供するという共通のビジョンを推進するため、今回の提携を嬉しく思う」とコメントした。
BrightchampsとHBPの提携は、将来のビジネスリーダーの育成に寄与することだろう。
(文・山田)