小規模な小売業者(南アフリカでは「Spaza Shop(スパザ・ショップ)」と呼ばれている)は、アフリカの地域経済にとって極めて重要な存在。しかし、こうした小売業者は、金融サービスへのアクセスに課題を抱えている。
そんななか、小規模な小売業者への金融サービス提供のあり方を変える先駆者として登場したのがNomaniniだ。南アフリカのケープタウンに拠点を置くNomaniniは、効率的に金融取引を行うためのツールを提供し、これらの小売業者をサポートしている。
POS技術とモバイル接続を組み合わせたプラットフォーム2011年にVahid Monadjem氏によって設立されたNomaniniは、金融包摂、コネクティビティ、小規模起業家のビジネス成長を促進する原動力となっている。
Nomaniniのサービスの中核をなすのは、小規模小売業者に力を与えるために設計された革新的なプラットフォームだ。
このプラットフォームは、販売時点情報管理(POS)技術とモバイル接続を組み合わせたもの。小売業者は通信時間や公共料金の支払いなど、従来の小売業にとどまらないさまざまなサービスを提供できる。
小規模な小売業者にとってシームレスでユーザーフレンドリーな体験を提供しているのも、Nomaniniの強みだろう。同社のプラットフォームは、モバイルネットワークと統合された、コンパクトなポータブルPOSデバイス上で運用される。
このテクノロジーにより、小売業者は取引、モバイル決済の処理、さまざまな金融サービスの提供が可能になり、キオスクを多機能ハブへと変貌させることができる。
多様な金融サービスNomaniniのプラットフォームは、小規模な小売業者が地域社会にさまざまな金融サービスを提供できるようサポートしている。
これには、航空券のプリペイド販売、モバイル送金、請求書支払い、そのほか必要不可欠な金融取引が含まれる。
提供するサービスを多様化することで、Nomaniniはこれらの小売業者が地域社会の中心的存在となり金融包摂を促進するという。
事業主のビジネス能力の向上Nomaniniは金融取引だけでなく、小規模な小売業者のビジネス能力を高めることにも取り組んでいる。
同社のプラットフォームは、小売業者の事業運営、販売データ、取引履歴に関する洞察を提供している。データ主導のアプローチにより、小売業者は十分な情報に基づいた意思決定を行い、在庫を最適化し、コミュニティ内での成長機会を特定することが可能だ。
参考・引用元:Nomanini
(文・Techable編集部)