近年、世界中でテクノロジを活用した新しい金融サービス「フィンテック(Finance…金融、Technology…技術を組み合わせた造語)がブームとなっている。とくにアフリカでは通信環境の整備やスマートフォンの普及に伴い、モバイルマネーの活用が広がっている。
しかし、SSA(アフリカ州のうち、サハラ砂漠より南の地域)の成人の2/3は依然として、正式な金融サービスにアクセスできず、貯蓄、取引、クレジットへアクセスするための安全かつ効率的な手段を持っていないという。
そんななか、フィンテック企業のJUMOは、誰もが金融にアクセスできるスマートな金融サービス プラットフォームを構築した。
誰もがアクセスできる金融プラットフォームを構築JUMOは「銀行口座を持たない人々や十分なサービスを受けていない人々に金融包摂の機会を創出すること」を使命とするフィンテック企業。南アフリカや英国を拠点にガーナ、タンザニア、ケニア、ウガンダ、 ザンビア、コートジボワールを含む6つの市場で活動している。
JUMOの主な事業は、新興市場の起業家に貯蓄と信用商品を提供することと、電子マネー事業者、モバイル フィンテック プラットフォーム、銀行などのパートナーに金融サービス インフラストラクチャを提供することだ。
それでは、同社の事業や金融サービスについて紹介していく。
モバイル・ファースト・ソリューションJUMOは、アフリカにおける携帯電話、とくにスマートフォンの普及率に着目し、ユーザーの手元に直接届くモバイル・ファーストの金融サービスを展開している。
モバイル ネットワークおよび電子マネーの運営者は、新規顧客を引き付け、顧客の活動とエンゲージメントを高めることで、追加の収益源を生み出すことが可能。解約率の減少にもつながるという。
AIと機械学習を活用した信用評価JUMOのプラットフォームは、AIと機械学習を活用して個人の経済的信用力を評価し、利用者の特定のニーズに合った金融商品を提供する。正確な信用スコアを活用して偏見を排除し、これまで取り残されていたより多くの人々が金融にアクセスできるようにサポートする。
プライバシーの保護JUMOでは同社テクノロジーの中心に保護機能を組み込んでいる。自動アルゴリズムを使用して、アルゴリズムが過度に拡張するのを防ぐ。
金融機関との提携JUMOは、既存の金融機関、モバイル・ネットワーク・オペレーター、そのほかのパートナーと協力し、その事業効果を高めている。これらのパートナーシップにより、JUMOはリーチを拡大し、より幅広い金融商品やサービスを提供することができる。
マイクロファイナンスを通じた金融包摂金融包摂に対するJUMOの重要な貢献のひとつは、マイクロファイナンスへの注力である。JUMOは、正式なクレジット・ヒストリーを持たない個人にも利用しやすい小口融資を提供することで、起業家や個人が投資できるよう支援している。
新興市場の低所得者が競争力のあるデジタルクレジットや貯蓄商品にアクセスできれば、彼らの家計の回復力が向上し、ひいては零細企業や中小企業を設立し、個人や地域社会の回復力を向上させることができるだろう。
参考・引用元:JUMO公式サイト
(文・Techable編集部)