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中国WiMiがIIoT向けセキュリティ新技術発表、ブロックチェーン技術注力続く

Techable 2024年7月2日 20時0分

IIoT(Industrial Internet of Things、産業用のIoT)の急速な発展に伴い、ネットワークセキュリティの保証は企業にとって緊急の課題の一つになっている。しかし、従来のセキュリティ ソリューションではIIoTネットワークの変化についていけない場合も多かった。

6月3日、中国のAR技術プロバイダーであるWiMi Hologram(NASDAQ: WIMI)がIIoT向けの堅牢なセキュリティ保護を提供する技術「BlockChain Guardian」を発表。ブロックチェーン技術を適用することで上述の課題をクリアするとした。

自社の強みを「包括的なワンストップサービス」とするWiMiは、コンピュータービジョン制作からサービスプラットフォーム構築、ソフトウェア開発、技術サポートまでをカバー。2月から6月までの4か月だけでもブロックチェーン技術に関連する・ブロックチェーン技術を活用した新技術やシステムを合計18件発表しており、ブロックチェーン分野での研究開発に力を入れていることが伺える。

ブロックチェーン技術活用で異常を即座に検知・対策

今回発表されたBlockChain Guardianのコアメカニズムは、ブロックチェーン技術を利用してIIoTネットワーク内のデータ通信プロセスを記録・検証すること。ネットワークトラフィックをリアルタイムで継続的に監視し、異常な動作を迅速に特定できるという。

BlockChain Guardianは、インテリジェントなNIDS(Network Intrusion Detection Systems)のリアルタイムモニタリングおよび異変検知機能をブロックチェーンの分散化・不変性・セキュリティに統合した技術。各ネットワークパケットに関する情報をブロックチェーン上に記録することで、全データ通信プロセスが記録されて改ざん不能になり、データの整合性とセキュリティを確実にする。

ブロックチェーンモデルに基づく異常検知技術は、BlockChain Guardianの重要機能のひとつ。TCP/IPパケット内のデータを分析、それをブロックチェーンが記録した情報と統合することで、既存・潜在的なネットワーク攻撃を正確に特定する。異常な動作が検出されると、即座にアラートをトリガー、驚異であることをマーキング。適切なブロック対策を講じ、損害がそれ以上拡大することを防止する。

拡張性・柔軟性で多様な規模のネットワークに適応

また、BlockChain Guardianには自己訓練・自己評価の機能も備わっているため、セキュリティ能力を常に最適化し続けることができる。

TCP/IPパケットから取得した情報を分析、学習することで攻撃特定における正確性・効率性を徐々に向上させる。この独自学習・最適化プロセスにより、絶えず変化するネットワーク脅威に適応するとともに、セキュリティ上のルールやポリシーを適時アップデート可能だ。

拡張性と柔軟性も高く、さまざまな規模・複雑性のIIoTネットワーク環境に適応できる。中小企業でも大規模な製造プラントでも、実際のニーズに合わせて導入・調整可能で、企業それぞれにカスタマイズされたセキュリティソリューションを提供する。既存のセキュリティシステムやデバイスと統合も可能で、より完全なセキュリティ保護を実現するという。

IIoTの将来のさらなる発展にも寄与

WiMi社は、BlockChain Guardianが今後も進化と改善を続ける中でIIoTの未来もより明るくなり、顧客企業に持続的な事業バリューと競争上のアドバンテージを提供できるとしている。同技術が普及していけば、他のセキュリティ技術やソリューションと共同で安全で信頼性の高いIIoTエコシステムが構築されると期待をかけている。

2015年設立、北京に拠点を置くWiMi Hologramはホログラフィック・クラウド総合技術ソリューション プロバイダー。自動車アプリや半導体、ソフトウェア開発、広告、エンタメなど幅広い分野でホログラフィAR技術を展開している。

引用・参照元:
PR Newswire
WiMi
(文・坂土直隆)

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