今年6月、米国のニューロテック・ウェルネス企業のElemindは、脳を覚醒状態からより深い眠りへと誘導し、睡眠の質を向上させるニューロテックヘッドバンドを発売した。
5年にわたる研究、テスト、臨床試験の末に完成したこのヘッドバンドは、個々の脳波をリアルタイムで読み取り、応答し、スマートでパーソナライズされた自然なアプローチで睡眠を最適化する。
Village GlobalとLDV Partnersからの資金調達を含む1,200万ドルのシードラウンドを終了したElemindは、デビュー製品であるヘッドバンドの開発を強く推進した。
Elemindのデバイスによる睡眠の改善と入眠サポートElemindのウェアラブル端末は、5つの臨床試験と7つの特許に裏付けられている。脳波信号を迅速かつ正確に測定し、正確な音波を提供することで、脳を覚醒状態から深い眠りに移行させるという。
112人の被験者を対象に行われた臨床試験では、876泊の睡眠と96回の昼寝を行ったところ、Elemindのウェアラブル端末を装着した被験者のうち、76%の入眠時間が平均48%、最大で74%短縮された。
ElemindのCEO兼共同創設者であるMeredith Perry氏は「Elemindのヘッドセットは、『脳のノイズキャンセリング』のように機能する。周囲のノイズを消すことでストレスを消し、より早く眠りにつくことができるのだ」と述べている。
どんな姿勢でも快適に装着できるElemindのヘッドバンドは、どのような睡眠姿勢でも快適に装着できる神経調節技術を備えている。本体は柔軟かつ軽量であるため、夜間や昼寝中に装着しながら安全に睡眠を開始・再開できる。
さらに同社によると、主要な睡眠薬のように速く作用するよう設計されており、薬物を使用しないため翌日の副作用の心配も不要である。
今日市場に出回っている他の睡眠ウェアラブル端末は、睡眠を追跡または分析するだけだが、一方、Elemindのヘッドバンドは、装着して睡眠セッションを開始するだけで、脳の入眠を強くサポートし、睡眠時間を最適化する。
Elemindが目指す睡眠改善のその先現在、市場には1,000億ドル以上の睡眠関連製品が流通している。世界中の成人の80%が睡眠の質を改善したいと考えているが、これらの製品はいずれも、睡眠における消費者の普遍的なニーズ、つまり睡眠の「コントロール」には対応していない。
Perry氏は「Elemindの特許取得済みアルゴリズムとニューロテクノロジーを通じて、ユーザーは『睡眠の開始と再開』という画期的な能力を獲得できる。睡眠をよりコントロールできるようになるだけでなく、最終的には日常のパフォーマンスも向上するだろう」と、睡眠改善のその先をも見据えて語った。
参考・引用元:
Elemind
Business Wire
(文・せな)