CMS(コンテンツ管理システム)およびウェブサイトプラットフォームとして高い人気を誇るWordPressは、ウェブサイトの43%以上、世界中で5000万以上のウェブサイトを支えているという。
オープンソースデザインにより簡単なサイト制作・管理を実現するWordPressに、ニーズに応じた拡張機能が追加されつつある状況だ。
カナダの企業Web Hosting Canada(以下WHC)は7月19日付けのリリースにて、AIチャットボットでWordPressのウェブサイト制作をさらに簡単にすると発表した。
WordPress×GPT-40でウェブ制作の民主化を推進カナダ第二の都市モントリオールを拠点とするWeb Hosting Canadaは、社名のとおりウェブホスティングや独自ドメインのサービスを中小企業や個人事業主に提供する企業。2003年のサービス開始以来、カナダの中小企業をメインにクライアントは6万5000件を超えるという。
WordPressによるウェブサイト制作は従前から対応してきたが、クライアントがこれまで以上に簡単に制作できるよう、OpenAIのGPT-4oを活用したチャットボットを導入した。これにより、ウェブサイトの制作および管理が格段に早く楽になるという。
WHC設立者兼CEOのEmil Falcon氏は、「専任のライターとデザイナーが24時間365日常駐しているようなものです!」とコメントしている。
3ステップ、数分でウェブサイトデザインが可能プロンプトベースの同ツールを使用してウェブサイトを制作するには、まず事業内容やテーマなどについて簡単な質問にいくつか答える。次にプロジェクトの種類と、用意されたテンプレートの中から好みのものを選び、プロジェクトやコンテンツの説明を入力するだけで、見栄えのよいサイトが数分で生成される。
企業ウェブサイトであれば、事業内容や商品説明などを盛り込みたいところだろう。それらの情報を入力すると、AIのコンテンツクリエイターが要望に沿った商品説明、ブログ記事などのテキストを生成、画像も用意してくれる。
デフォルトテンプレートとセットになったデフォルト画像は基本的にAI生成によるもので、無料で使用可能。著作権を気にする必要もないとのことだ。
もちろん、生成された文言に手を加えたり、「もう少し文字を目立たせたい」、「オリジナルの写真を使いたい」などの調整も可能だ。制作だけでなくサイトの管理や定期的なブログ更新などの作業もAIに任せることができる。
分からないことはAIアシスタントに質問直感的に操作できるWordPressによってウェブサイト制作のハードルが下がっているとはいえ、不慣れな人は戸惑うことがあるはずだ。しかし、何か分からないことがあればWHCのAIアシスタントに疑問をぶつけ、個別サポートを求めることができる。
ウェブサイト設定や管理などの複雑なタスクも支援するアシスタントがいれば、自分で手を動かすことが減って作業効率アップも期待できる。
今回のリリースでWHCは、同社が「カナダ企業としては初めてWordPressにAI機能を追加したことにより、カナダ人のオンラインでの存在感を大幅に前進させた」と主張。
絶えず進化を続けるAI活用で、Web Hosting Canadaは今後より高度でカスタムメイドのソリューションを提供できるとしている。
参考・引用元:
GlobeNewswire
Web Hosting Canada
(文・Mizoguchi)