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Ome、ガスコンロの遠隔操作・自動消火が可能な「スマートノブ」次世代モデル発表

Techable 2024年9月24日 20時0分

火の元や戸締りを確認してから外出したのにどうも気になってしまう人には朗報かもしれない。9月17日、アトランタの企業Omeが「次世代スマートノブ」としてガスコンロ用「つまみ」の新製品を発表した。
スマホでの遠隔操作が可能で、ガスコンロおよびIH以外の電気コンロの火を自動で消すことができるというもの。スマホと連動して操作できる「スマートガスコンロ」は、日本では10年前から存在するが、当時の価格で30万円以上と高価なものだった。

Omeの「つまみ」は既存のコンロのつまみと取り換えるだけという簡単設置が可能で、導入のハードルが低いのが売り。老後も自宅に住み続けることを望む高齢者が増加するなかで、高齢者の安全と自立を確保するソリューションになるとしている。

ガスコンロとIHの割合は日米ともにおよそ7:3

オール電化やスマートホームが浸透しつつある近年だが、キッチンは日米ともにいまだガスコンロが多数派だ。環境省の令和2年調査によると、IHクッキングヒーターの普及率は25.4%(IH以外の電気コンロ含む)で、戸建て住宅に限定すると33.8%。アメリカでも地域によって異なるものの、おおむね6~7割がガスコンロという状況だ。

Omeのリリースでは、アメリカでの火災の原因トップである「調理中に目を離した」問題の解消に自動化で貢献する「スマートデバイス」としている。

Omeのスマートノブと同様の製品は数年前からクラファンサイトに登場していた。2017年に「Klove Knob」がプロジェクトを実施したが目標金額に5%届かず終了。同じ年に、「Inriv React」は目標4万ドルに対して17万5,000ドル以上を獲得して成功を収めている。

このInriv Reactプロジェクトを実施した企業はクラファンサイトでは「Inriv」となっているが、代表者であるAkshita Iyer氏はOmeのCEOである。(同氏のLinkedInプロフィールでは2017年からOmeのCEOとある)

「母のためにも安全なキッチンを」という思いから開発・起業

母親がうっかり調理中に火から目を離して火災につながったことをきっかけに起業したInriv氏。上記の別名プロジェクトの後、2021年にOmeとして初のスマートノブをローンチした。
今回の次世代モデル発表に際し、同氏は「過去数年間にわたり、当社はユーザーの皆さんから貴重なフィードバックをいただき、当社ソリューションに大幅な改良を加えました」とコメント。

新製品ではデザインがさらに洗練されたほか、互換性や設置の容易さも改善されているという。
同製品のメインターゲットである高齢者のほかに、「高齢の親と同居しながら子育てもしている“サンドイッチ世代”」もOme製品を購入していることがわかっているとのことだ。

参照:
Ome
Omeリリース
環境庁レポート

(文・Techable編集部)

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