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セールスパーソンとして“結果を出す労働力”に貢献|AIデジタルワーカー開発の11x、シリーズA資金調達に続きシリーズBも完了か

Techable 2024年10月11日 19時0分

効率的にターゲット顧客にリーチし、顧客との持続可能な関係構築を支援するツールを指すGo-to-market(GTM)ツール。CRMやマーケティング自動化プラットフォームなどGTMツールの分野が過去20年間にわたって深化・細分化されてきた結果、企業がGTMツールの統合や保守に課題を抱えるようになったという。

こう指摘するのは、AIデジタルワーカーを提供する11x.ai(以下11x)だ。同社のAIワーカーたちはセールスパーソンとして営業活動に従事、生産性を大幅に改善するもの。

11xによると、専門的なGTMソフトウェアを積み重ねる従来の方式ではシステムの断片化や運用コストの膨張を回避できないが、一方で新しく登場したツールにも個別に統合や保守、トレーニングが必要で、効率性は目指すほどには改善されていないという。

GTMツールの課題に対処するAIセールス担当者

そこで11xはツールを販売するかわりに、「仕事」を一気通貫でこなすAIデジタルワーカーを開発し販売。GTMチームが従来行っていたワークフローを自律的に遂行するAI搭載のデジタルワーカーを開発・提供する。

24時間365日稼働するデジタルワーカーは大量の仕事を高速に処理可能で、人間のようにキャパシティの制約を受けることもない。人間の新入社員のようにオンボーディングや研修期間は不要で、既存のワークフローにスムーズに統合できる。デジタルワーカー導入費用を補って余りある採用コスト削減が見込めるのだ。

11xは、「当社が提供するのは管理が必要なソフトウェアツールではなく、結果を出す労働力である」と主張している。

SDRのAliceでレスポンス率3倍、Jordanは24時間電話対応

11x発のデジタルワーカー第一号は「Alice」というSDR(Sales Development Representative:インサイドセールス組織)だ。

見込み客の発掘から複数チャネルでのエンゲージメント、パーソナライゼーションを大規模で自動化する。Aliceはリード生成、リサーチ、顧客コンタクトを自動処理できるため、企業は自社の営業努力をスケーリング可能で、人間のSDRと比較してレスポンス率は3倍以上になるという。

Aliceの成功に続いて、11xが新たに投入したワーカーが「Jordan」だ。AI搭載の電話担当者である。インバウンドコールのリード選別と同意のあるアウトバウンドコールにフォーカスしたワーカーだ。

年中無休、30言語対応、企業イメージに合わせた会話スタイルによって、企業のニーズに合わせたスケーリングを実現するという。CRMへの最新情報共有やミーティングの設定といったフォローアップ業務も担うJordanを採用すれば、インバウンドリードのフォローアップが10倍迅速になるとのこと。

ちなみに、11xの公式サイト「Workers」ページではAliceとJordanのほかにSerenaとJamesもいるが、特に説明がないのでこの2人は人種バリエーションと思われる。

9月中にシリーズA・B続けて資金調達か

11xは9月17日、Benchmark主導のシリーズAラウンドで2,400万ドルの資金を調達したばかり。

さらに、そのわずか2週間後の9月30日、TechCrunchが関係者ソースからの情報として「11x、A16Z主導のシリーズBラウンドで5,000万ドル調達」と報道している。

これからの2年間で、デジタルワーカーは世界中の企業に普及すると予測する11x。調達した資金でAI 搭載デジタルワーカーの開発を加速し、グローバル展開を拡大する予定だ。

参照:
11x
GlobeNewswire

(文・五条むい)

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