スポーツ競技を始める際に、コーチを手配する、あるいは実績のあるスポーツアカデミーやクラブを個人が検索して探すというプロセスは、手間がかかりやすい。
インドのスポーツテックスタートアップSpoltoは、サッカーやクリケットといった現地で人気の競技からチェスといったボードゲームまで、あらゆる種目の専門家とユーザーをつなげるオンラインサービスを展開している。
各種目のコーチ、クラブの情報を掲載Spoltoは、契約下のアカデミーまたはコーチとユーザーをつなぐプラットフォーム。現在はムンバイとプネーの2都市に所在する各競技の専門家をサイトに掲載している。対応種目はインドの国民的競技クリケットから、同国でも人気のサッカー、バスケットボール、テニス、バドミントン、そしてチェス。
サイト上では、各アカデミーやクラブ、コーチのプロフィールや稼動時間、連絡先、対応年齢、実績、月謝などを確認できる。なお問い合わせフォームはSpoltoが用意しているので、わざわざメールや電話で個別に連絡を取らずに済むようだ。なお、利用料は無料。
「プレイヤープロフィール」でチャンス獲得へSpoltoではアカデミーやクラブ、コーチを探せるだけでなく、Spolto所属の専門家との個別相談を受けられる。49ルピー、99ルピー、199ルピーという3つの料金プランで、ユーザーをサポートしている。
また、Spoltoではサッカー選手向けの「プレイヤープロフィール」を無料で作成することも可能。プロフィール作成により、認証された選手で構成されるコミュニティに参加し、トップクラスの選手に囲まれながらレベルアップを目指せる。
このプロフィールは厳選トーナメントや海外トーナメントへの参加、奨学金やスポンサーの獲得といったさまざまなチャンスを選手にもたらす。選手がプロフィールを通じて自分自身を宣伝することで、コーチやアカデミーからのスカウトにもつながるという。
インドのスポーツ環境の変革を目指すそんなSpoltoは、今年9月にシードラウンド100万ドルの資金調達に成功したと発表。この出来事は、SpoitoのFacebookページで伝えている。
現地メディアIndian Startup Timesによると、Spoltoは設立以来マハラシュトラ州の12種類のスポーツで1,200人以上のコーチやスポーツアカデミーと提携を結んだという。今回の資金調達により、同社はサービスを拡大し、さらに多くの都市コミュニティにサービスをリーチする予定だ。
この投稿をInstagramで見る
インドは、若年層に対するスポーツ環境が、その人口に対して適切に整っているとはまだ言えないようだ。スポーツ分野への公的資金の投入が少なく、そのため世界一となった人口に反してオリンピックでのメダル獲得数が少ないという指摘もある。これについては現地メディアThe Quintがデータ付きの特集記事を配信している。
そうした現状を、Spoltoが打開する可能性は大いにあるだろう。
参考・引用元:Spolto
(文・澤田 真一)