SNSを使った「ロマンス詐欺」による被害が全国で相次いでいます。県内でもことし3億円を超える被害が…。「ロマンス詐欺」とはどんな手口なのでしょうか。
―6月
詐欺を未然に防いだとして感謝状を贈られた第四北越銀行の和田萌さん。
防いだのが「ロマンス詐欺」でした。
〈第四北越銀行亀田支店 和田萌さん〉
「まず口座番号を教えることはできないですし、財務省へ振り込みというのも不審だったので」
ことし5月、銀行に70代の男性が訪れ、和田さんにこう話したいいます。
(来店した男性)
「投資の利益の受け取りには財務省への証拠金の支払いが必要だと言われた。財務省の口座番号を教えてほしい」
詐欺を疑い、上司に相談。
男性から話を聞くと、不自然な点がいくつも出てきたことから警察に通報しました。
〈和田さんの上司 岸政孝さん〉
「(男性が)相手先とLINEでやり取りをしていた。LINEのメッセージが明らかに日本語としては片言で」
警察によると男性はFXの投資アプリで「リンダ」という女性を名乗る人物と知り合い、連絡先を交換しました。
その後、長期間にわたりメッセージを交わした後、「リンダ」は投資の話を持ちかけてきたということです。
SNSなどを通じてやりとりを続け、恋愛感情や親近感を抱いた相手から金銭などをだましとる…これが「ロマンス詐欺」です。
〈江南警察署 井原謙太 署長〉
「SNSのつながりの中で2人の関係を深める理由から投資を勧誘したり荷物を送るから手数料を払ってもらいたいなどお金にまつわる話が出てきたらロマンス型の詐欺を疑ってほしい」
県内ではことしSNS型のロマンス詐欺が去年の同じ時期の2倍以上。24件発生していて、被害額は3億6000万円にのぼっています。
全国で被害が相次ぐロマンス詐欺。
和田さんが機転を利かせたことで今回は被害を防ぐことができました。
〈第四北越銀行亀田支店 和田萌さん〉
「いろいろな詐欺が増えてきている中で今後もお客様のお話をよくお伺いして詐欺の未然の防止に努めたいと思いました」
警察は「いくら仲良くなったとしても会ったこともない人には絶対にお金を渡さないでほしい」と注意を呼びかけています。
この記事の動画はこちらから再生できます