Infoseek 楽天

新潟水俣病をめぐり被害者団体と環境相が9年ぶり懇談 被害者は“新しい救済”求める 伊藤環境相「どう前進できるか考えたい」《新潟》

TeNYテレビ新潟 2024年7月17日 19時30分

新潟水俣病の被害者団体と伊藤環境相の懇談が熊本に続き、新潟でも始まりました。環境相と被害者団体との懇談は9年ぶり。伊藤大臣は「水俣病の問題は新潟特有のものもある。より早く着実に前進できるか考えていきたい」と述べました。

一人ひとりに頭を下げる伊藤環境相。

〈伊藤信太郎環境相〉

「(熊本で)ご発言の途中でマイクを切るという不適切な運営があったことを改めて深くお詫び申し上げます」

大臣のあいさつは謝罪から始まりました。

この問題はことし5月、熊本県で行われた水俣病の被害者団体との懇談の場で環境省の職員が制限時間を理由に発言をさえぎったものです。

これについて新潟水俣病の被害者団体も抗議の意思を示し、伊藤大臣との懇談を要望。17日、実現したものです。

環境相が新潟水俣病被害者と懇談するのは9年ぶりです。

〈新潟水俣病第5次訴訟の原告 大堀修さん〉

「いま私マイク握っていますがマイクが震えているんです。現在はだんだんひどくなっています。細かい作業がほとんどできないんですよ。震えてつかめないというか細かい作業はほぼほぼできません」

水俣病の症状を訴える声に伊藤大臣は真剣な表情で聞き入っていました。

〈新潟水俣病第5次訴訟の原告 大堀修さん〉

「もう裁判疲れました。11年目になりました。もういいのではないですか。これから何年続くかわかりません。私の願いとしては本当に早い解決していただきたい」

新潟水俣病をめぐる裁判は長期化していて、高齢化も進んでいることから被害者は裁判以外の解決策も求めています。

〈新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一 原告団長〉

「大臣は十分な時間をとり意見交換をして“新しい解決方法を見つけていく”とおっしゃいました。この“新しい解決方法”とはどういうことをいうのかぜひ教えてください」

〈伊藤信太郎環境相〉

「水俣病の問題に対して新しい解決策が複数あると思いますので(解決策を)見つけていく、練っていくということを申し上げた」

環境省は問題解決に向けて実務者による協議の場を設けるとしています。

〈新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一 原告団長〉

「実務者協議ではお互いに言い合いをするのではなくて突っ込んだ話をしていただきたい」

〈新潟水俣病共闘会議 高野秀男さん〉

「大きな進展はないですね。大きな進展いく手前の協議話し合いと位置づけて(今後)取り組みたいと思います」

〈伊藤信太郎環境相〉

「時間も十分にあったのでそれぞれの患者の人生や地域の状況を含めて、新潟の特色はあると思う。被害者の皆さま、それぞれの事情があると感じたきょうの話をしっかりと受け止めて今後環境省として何をどうやったらより早くより着実に前進できるかそれを考えていきたい」

環境相と新潟水俣病被害者と懇談は、18日も行われます。

この記事の動画はこちらから再生できます

この記事の関連ニュース