自民党総裁選の行方が注目される中、その後の衆議院の解散総選挙を見据えた動きも加速しています。返り咲きを狙う野党の元議員たちは、対決姿勢を強めています。
２６日朝の村上市。
夫婦で汗を流しながら必死に手を振るのは、立憲民主党の黒岩宇洋・前衆議院議員です。
〈立憲民主党 黒岩宇洋・前衆院議員〉
「こちらの熱い思いを伝えなきゃいけない。おはようございます」
これまで自民党の斎藤洋明衆議院議員と激戦を繰り広げ、結果は２勝２敗。しかし、前回選挙では１万４０００票の差をつけられ落選。比例復活も叶いませんでした。議席の奪還へ…「新３区」から出馬を予定します。
落選の翌日から、３年間街頭に立ち続けてきました。
〈妻・美春さん〉
「本人毎日やると決めたらずっとやり続けるので、私もついていくのに精一杯」
〈立憲民主党 黒岩宇洋・前衆院議員〉
「二度連続負けたら政治の世界では後はないので、背水の陣、政治生命をかけて死力を尽くす」
復活を狙う黒岩さんは、自民党の裏金問題について厳しく批判します。
〈立憲民主党 黒岩宇洋・前衆院議員〉
「総裁選で今までの裏金や政治と金の問題がまるでリセットされるかのような。風呂敷に包んで何事もなかったかのように。こんなことで何も変わらない」
自らの手で政治を正すと意気込みました。
〈立憲民主党 黒岩宇洋・前衆院議員〉
「とにかく私の使命は次回、なんとしても復活して地域の声を届けて、この間中央の政治がガタついているので、歪んだ政治を正して。そのためにはなんとしても国会に戻るんだという思いで活動している」
「新１区」で日本維新の会から出馬予定の石崎徹元衆議院議員も、返り咲きを狙います。
〈石崎徹・元衆院議員〉
「新しくなりました。すべてを変えました。服装も、色も、笑顔になり」
記者）「爽やかな感じですね」
〈石崎徹・元衆院議員〉
「ありがとうございます。さらに爽やかにいきます」
次の総選挙を見据え、ポスターを刷新。新１区となった佐渡市を回り、貼り変えます。
前回選「旧１区」を制したのは立憲民主党の西村智奈美衆議院議員。自民党の塚田一郎衆議院議員も比例復活で議席をつかみました。
第３極として、維新、そして、自身の存在をアピールします。
〈住民〉
「どう？新潟の手ごたえは？」
〈日本維新の会 石崎徹・元衆院議員〉
「新潟はこの前、選対会議３０人役員集めてやったので、熱入っているので、あとは佐渡です」
そんな石崎さんにとって、古巣の自民党総裁選はどううつっているのでしょうか。
いち早く名乗りを上げた小林鷹之前経済安全保障担当大臣は、財務省時代の先輩で当選同期の関係でした。
〈日本維新の会 石崎徹・元衆院議員〉
「実は結構個人的には相当親しくさせていただいて、個人的にはエールを送りたい」
ただ、候補者が乱立する状況には厳しい意見も…
〈日本維新の会 石崎徹・元衆院議員〉
「乱立するということは、自民党の中で抑えがなくなってしまったということで、もしかしたら自民党の終わりの始まりを象徴しているのかもしれません。政権の世代交代を訴えます。若い政党で第三の勢力とも言われているが、良い意味で新潟に刺激を与えるような政治をやりたいんだと、若さ前面で訴えていきたい」
同じ新１区から初当選を狙う人も…
日本共産党から出馬予定の中村岳夫さんです。顔を売りたいところですが…
〈日本共産党 中村岳夫さん〉
「マスクしたまましゃべっています、いつも。本当は候補者としてはマスクを外した方がいいのでしょうけど、ＳＮＳで写真を載せると『さすが共産党 ちゃんとマスクをしてる』と褒めてくださるので」
医療事務の仕事をしていた経験から、いまも感染対策に余念がありません。
去年、新潟市議会議員選挙にも江南区から立候補し落選。次の衆院選に、新潟１区から初挑戦する予定です。
〈日本共産党 中村岳夫さん〉
「裏金問題の責任を取って、岸田さんが次の総裁選には出馬しないと。裏金問題に関わったのは岸田さん一人ではありません」
トップが変わっても中身は変わらないと、自民党政権からの転換を訴えました。
３年前の前回選。「野党共闘」を打ち出し候補者の一本化を進めた結果、野党は、６つある選挙区のうち４勝と勝ち越しました。
しかし次の衆院選、１区では立憲民主党と共産党がそれぞれ候補を立てる考えです。
〈日本共産党 中村岳夫さん〉
「共産党という選択肢を与えられるのが私の存在意義だと思うし。１区は私が出る都合もあるが、他の所では野党共闘してこそ政治を大きく前に動かせると思います」
議席の奪還…、国政に返り咲き…、打倒・自民…
次の総選挙を見据え、野党も動きだしています。
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