「佐渡島の金山」の世界遺産登録。実現の背景にあったのは国や自治体の努力だけではないようです。舞台裏で後押ししたのは地元の小学生の“あいさつ”でした。
いつもの登校風景。
佐渡市の金井小学校です。子どもたちが毎日欠かさないあいさつ。このあいさつが後押ししたのが「佐渡島の金山」の世界遺産登録です。
子どもたちのあいさつと世界遺産…実は、そこにはこんな裏話がありました。
各国との厳しい交渉を調整していた外務省の金井正彰さんです。
出張で佐渡を訪れた際、朝ランニングをしていると…金井小学校の子どもたちが元気にあいさつをしてくれたといいます。
金井さんは後日、佐渡市に手紙を出しました。
《手紙の内容》
「未来の子どもたちのためにもきちんとした形を残さなければいけないと勇気を奮い立たせることができた。苗字と同じ地名にある小学校に縁を感じた」
そして、10月30日…
〈佐渡市 渡辺竜五市長〉
「一人ひとりの公務員が働いて世界遺産登録に向けて取り組んできたわけですが、働きかけを頑張ろうという思い、そこに皆さま方のあいさつが大きな力になった」
佐渡市は金井さんの思いをくみ、金井小学校の子どもたちに感謝状を贈りました。
〈金井小学校 児童委員 井出千森さん〉
「あいさつをしっかりしててよかったなと思いました。毎日続けることが大切だと思います」
毎日の日課で世界遺産登録を後押しした子どもたち。
佐渡を訪れた観光客にも大きな声であいさつを続けます。
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