新潟県の上越保健所は19日、有毒植物「スイセン」による食中毒が発生したと発表しました。
スイセンによる食中毒の症状を発症したのは上越市に住む60代の男性です。
市によりますと男性は17日朝、自宅で保管していた「スイセン」の球根をサトイモと勘違いし、1人でみそ汁に調理。食べ始めて約20分、吐き気、おう吐、下痢などの症状があらわれたことから医療機関を受診し、そのまま入院しました。
19日現在も入院していますが、男性の症状は快方に向かっているということです。
病院から連絡を受けた保健所が男性の自宅車庫に残されていた未調理の残品を専門家に鑑別依頼したところ、スイセンの球根であることが判明。
男性が訴える症状がスイセンによる中毒症状と一致することなどから、今回の事案をスイセンによる食中毒と断定したということです。
直径およそ4センチ。玉ねぎを思わせるような形の「スイセン」の球根(鱗茎)。
園芸品として冬から春にかけて白や黄色の花が楽しめる一方、毒があり、食べると短時間におう吐、吐き気、下痢などの症状を引き起こす植物として知られています。
球根は男性がことしに入り知人から観賞用として譲り受けたもので、車庫に保管されていました。
スイセンを巡っては以前、葉をニラと間違えて食中毒が起きたこともあります。
上越保健所は、「種類の判定ができない植物は『採らない』『食べない』『売らない』『人にあげない』、植物の球根は野菜と形状が似ているものがあるとして、保管するときは野菜とは別にし、調理前にもう一度確認しましょう」と呼びかけています。