新潟市の古町エリア、本町通りに店を構え市民の生活を支えてきた「イトーヨーカドー丸大新潟店」。感謝を伝えようと集まった多くの市民に見守られながら1月26日、46年の歴史に幕を下ろしました。
26日午前9時、最後の営業が始まりました。思い出のつまった店に感謝の気持ちを伝えようと多くの人が駆け付けました。
〈元従業員〉
「ここでちょっと働いたことがあって懐かしいなと思って。庶民の店。(他に)大きいお店もあるけど、親しみやすいお店でした」
〈40年通った利用客〉
「毎日来てたから涙が出そう。本当に寂しいかぎり。お疲れ様でした、ありがとうございましたって感じ」
1978年にオープンしたイトーヨーカドー丸大新潟店。総合スーパーとして46年、地域の生活を支えてきました。
〈30年通った利用客〉
「建物が古いので天井が低い。だからほっこりするというか落ち着くというか昔っぽくてレトロっぽくてよかった」
店を構えているのは新潟市中央区の本町通り。商店街の人たちも寂しさや不安を募らせます。開店から見守ってきたという着物店の男性は―
〈正面の着物店〉
「丸大さんがあってこの商店街が一緒に発展したようなものですから大事なヨーカドーさん丸大さんだったんだけど、残念で仕方がない」
隣で野菜や総菜を売ってきたこちらの男性も…
〈隣の野菜・惣菜店〉
「本町商店街としてはこれからなんとか策を練ってお客さんの足をこっちに運んでもらうような工夫はしていかなければいけない」
イトーヨーカドー丸大新潟店によると施設は別の事業者に引き継がれ、改装後は3月に一部のテナントが、夏ごろには「ロピア」がオープンするということです。
「食のテーマパーク」と呼ばれ、品ぞろえの良さが話題の「ロピア」。首都圏を中心に100店舗以上展開する食品スーパーで、ここ数年は地方にも進出しています。
〈野菜・惣菜店〉
「(ロピアなど)大きい店舗が入るだけでお客さんの足は向いてはくれると思うので、それまでの間が大変かなと思う」
閉店時間の午後7時、店の前は別れを惜しむ多くの人たちでぎっしりと埋め尽くされました。店内には従業員による「またあいましょう」の文字。そして、店長が姿を見せると…
「ありがとー!」
沸き上がる拍手…感謝の言葉が贈られました。
〈イトーヨーカドー丸大新潟店 竹内敦彦店長〉
「46年のご愛顧誠にありがとうございました」
〈訪れた人〉
「丸大は、永遠に不滅です」
シャツターが下りる最後の最後まで手を振る店員。その後もしばらく温かい拍手に包まれていました。ひとつの時代が終わり、変革期を迎える本町通り。新しい店を迎え、どんなまちになっていくのでしょうか。
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