海外から輸入した中華鍋を「モノづくりで有名な燕三条の工場で作りました」など虚偽の広告を掲示し、客に販売譲渡するなど不正競争を行ったとして、会社役員の中国籍の女とその夫が27日、逮捕されました。
不正競争防止法違反(誤認惹起行為)の疑いで逮捕されたのは、燕市に本社を構える調理器具の販売を行う会社の社長で中国籍の女(37)とその夫で会社員の男(37)です。
警察によりますと、2人は共謀して、おととし12月下旬から去年8月中旬までの間、8回にわたって新潟県内の卸売業者に対して海外から輸入した蒸し器付き雪平鍋・合計29個に、「日本製」「MADE IN JAPAN」などと虚偽の表示をして、代金合計およそ5万円を販売譲渡した疑いが持たれています。
また、ネットショッピングサイトに、海外から輸入した中華鍋を「原産国/製造国 日本」「モノづくりで有名な燕三条の工場で作りました」などと虚偽の広告を掲示。去年5月中旬、このサイトを見て購入を申し込んだ岩手県に住む40代男性に対して、中華鍋1個を6280円で販売譲渡し、不正競争を行った疑いが持たれています。
去年3月に「あの会社では輸入した商品に日本製などと表示して、売っているのではないか」と県民から情報提供があり、その後の警察の捜査で2人の逮捕につながりました。
警察の調べに対して社長の中国籍の女は黙秘しています。また男は、「商品が日本製でないのにも関わらず、日本製であるかのような商品説明を表示していたことは知っていました」と供述する一方、自身の関与については黙秘を続けています。
警察は、事件の詳しい経緯、2人の役割について捜査しています。