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松山英樹 パリ五輪での金メダル獲得をアシストする「快適な環境」「後輩」「マスコミ対策」

東スポWEB 2024年6月19日 5時29分

金メダル獲得のポイントは? 男子ゴルフの松山英樹(32=LEXUS)は、17日に国際ゴルフ連盟(IGF)から発表された世界ランキングに基づく五輪ランキングで9位に入り、日本勢1番手でパリ五輪出場権を獲得。前週の「全米オープン」後、パリ五輪への出場意思を表明した。その「マスターズ」王者が、表彰台の頂点に立つために必要な条件に迫った。

ゴルフは2016年リオデジャネイロ五輪で112年ぶりに競技種目として復活したが、松山は当時現地で流行していたジカ熱などを理由に辞退。21年東京五輪は7人による銅メダルプレーオフに敗れ、4位に終わった。

リベンジを期待されるパリ五輪の出場を望んでいたわけではなかったが、2月の「ジェネシス招待」で米ツアー通算9勝目を挙げると、前向きな姿勢に変化。トップ10入り(6位)を果たした前週の「全米オープン」後、パリ五輪出場を明言し「普段の戦い方をしてメダルを目指す。出るからには頑張りたい」と意気込んだ。日本男子のエースが参戦するか否か、やきもきしていた日本ゴルフ協会(JGA)は、ひと安心といったところだ。

これからは、競技団体として松山の金メダルをアシストできるか腕の見せどころ。日本代表の丸山茂樹監督は「私たちチームスタッフは、選手が競技中はプレーに集中して、オフの時間はリラックスができるように、快適な環境を整えることに努めていきます」。ゴルフの男女代表は選手村を利用せず、JGAが手配したホテルや家を利用し、現地日本人会から食事面のサポートを受ける予定になっている。

もちろんコース攻略も重要だ。会場となるパリ近郊に位置するル・ゴルフ・ナショナルでは昨年9月に欧州ツアー「フランス・オープン」が行われ、久常涼(21=SBSホールディングス)が優勝を果たしている。

補欠1番手の久常は五輪出場が難しいだけに、ツアー関係者から「2人とも米ツアーを主戦場にしているし、久常選手にコースのことを聞いてもいいんじゃないか」との声も上がる。JGAからコース情報は入ってくるが、親交のある後輩からのアドバイスも有効だろう。ちなみに、国内組の蝉川泰果(23=アース製薬)も、アマチュア時代の国際大会でプレー経験がある。

また〝マスコミ対策〟の成否も見逃せない。先月27日の会見で丸山監督は報道陣に「何かいろいろ聞きたいことあったら、僕に聞いてください。一人、無口なので負担をかけないように」と呼びかけていた。それは松山の好パフォーマンスを引き出すために重要な要素だから。実際、21年「マスターズ」優勝は、新型コロナウイルス禍の影響で、報道陣の数が通常より少なかったことがプラスに働いたと主張するゴルフ関係者もいるほどだ。

言うまでもなく金メダル獲得へは、特にグリーン上におけるゴルフの調子や、近年悩まされている首や背中のコンディションが良好でなければならない。さまざまな要素がかみ合い、松山は新たなタイトルを手に入れられるのか。

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