格闘技イベント「超（スーパー）ＲＩＺＩＮ．３」（７月２８日、さいたまスーパーアリーナ）の緊急会見が２８日に都内のＲＩＺＩＮ ＦＦ事務局で行われ、プロボクシング元世界６階級制覇王者のマニー・パッキャオ（４５＝フィリピン）の対戦相手が鈴木千裕から安保瑠輝也（２８）に変更になったことが発表された。
パッキャオは当初、６８キロ契約のパンチが認められるＲＩＺＩＮスタンディングバウト特別ルール（３分３ラウンド）で鈴木と対戦予定だった。しかし鈴木が２３日の「ＫＮＯＣＫ ＯＵＴ」代々木大会での五味隆典との立ち技戦で古傷を抱える右拳を負傷。ドクターストップがかかったため、安保と６９キロ契約の同ルールで対戦することになった。
代役出場となった安保だが、パッキャオの参戦が決まった段階から対戦相手に名乗りを上げていただけに「こんな大きいチャンスが巡ってきてワクワクしています。怖さはない。とにかく楽しみです。世界から認められる拳を体感したいです」と闘志をみなぎらせる。そして会見に同席した鈴木に視線を送ると「ファンのみなさんも楽しみにしていたと思うけど（欠場を）責める人はいないと思うので。その無念も背負って（戦いたい）。相手はメチャクチャ強いと思います。でも本気で勝つ気で向かっていきます」と力強く話した。
引退しているパッキャオだが、現役復帰してのタイトル挑戦を視野に入れているとの報道もあるだけに、安保は「現役の世界タイトルを目指しているのも聞いている。全力のパッキャオ選手で来てくれると思うので」と語気を強める。契約体重は６９キロと、１か月で約１０キロの減量を求められるが「きついですけど、それも含めて楽しもうかなと」と笑顔を見せた。
対するパッキャオは主催者を通じ「対戦相手が変わったと聞いたが、もちろんノープロブレムだ。チヒロ・スズキはこの前の代々木で向き合い、物怖じしない態度に期待していたが、まあケガならしょうがない。ファイターにケガはつきものだから、チヒロにはお大事にと伝えてくれ。新しく名乗りを上げてくれたルキヤ・アンポよ、私を恐れずに名乗りを上げてくれたことに感謝したい。君にはボクシングが崇高で、ファンタスティックで、そして何よりも難しいことを教えよう」とコメントを発表した。