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【広島】黒原拓未は救援で開花、石原貴規は正捕手争い参戦… 〝若鯉の役者〟たち着々増員中

東スポWEB 2024年6月29日 6時5分

セ首位・広島は28日の巨人戦(東京ドーム)で延長10回の末、2―3とサヨナラ負け。連勝は「3」で止まった。

2―2の同点で迎えた延長10回に5番手・栗林良吏投手(27)が、丸に3球目の144キロを右翼席へソロ本塁打をたたき込まれ、サヨナラ被弾で勝負あり。それでも試合後の新井貴浩監督(47)は「もうそこは割り切って、また明日に備えたい」とサバサバとした表情で振り返り「いいゲームはできた」と前向きに語った。

貯金は8に減ったとはいえ、まだ2位・阪神との差は3ゲーム。仮に今カードで3連敗しても首位を奪われる心配はないが、ポジティブな要素はそれだけではない。

日頃から新井監督は「戦いながら、チームとして成長していく」と口にし、選手全員で戦うことを掲げている。首位をひた走る舞台裏では目の前の一戦に勝ちにいくだけでなく、勝負どころの夏場へ向けて「層の厚み」を作ろうと心血を注いでいる。

この日、結果的には延長戦で守護神・栗林が痛打を浴びるという悔しい幕切れになった。だが救援防御率が平均1点台に迫っている中継ぎ陣は2番手の黒原拓未投手(24)から4番手の森浦大輔投手(26)まで4イニングを無失点に抑えたこともあり、さらなる厚みが増している。

特筆すべきは黒原だ。前日27日のヤクルト戦(マツダ)から連投で7回を無失点に抑えた3年目左腕は開幕当初の先発要員。だがリリーフへ配置転換されると実力を開花させ、救援転向後20試合の防御率は0・92と驚異的な数字をマークしている。

適材適所のタクトは投手陣だけなく、野手陣もしかりだ。会沢、坂倉の2人の正捕手に割って入る勢いの5年目・石原貴規捕手(26)や同じ5年目で自己最多安打を現在も更新中の矢野雅哉内野手(25)、内外野の守備や俊敏な走塁力に加え、代打や試合途中からの出番もソツなくこなすユーティリティープレーヤー・二俣翔一内野手(21)らベンチに欠かせない〝若鯉の役者〟たちは着々と増え続けている。

今後の手応えを誰よりも感じているのは、他ならぬ指揮官の新井監督かもしれない。

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