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【尼崎ボート・SGグラチャン】イン土屋智則が〝完封〟ショー 賞金ランク5位に浮上「ガンガン攻めます」

東スポWEB 2024年6月30日 20時48分

ボートレース尼崎のSG「第34回グランドチャンピオン」(優勝賞金3600万円)は30日、12Rで優勝戦が行われた。大勢のファンで水面際がぎっしり埋まる中、枠なり3対3の進入で静かに始まったレースは、1号艇の土屋智則(39=群馬)がインからコンマ13のトップスタートを決めて先マイすると1M出口では再加速して後続を突き放す完封ショーを披露。昨年3月の平和島クラシックに続く2回目のSGタイトルを獲得し、60位だった賞金ランクも5位まで押し上げた。

まさに梅雨空を吹き飛ばす6日間だった。連日、押し寄せるファンで場内は熱気ムンムン。シリーズそのものはセット交換による機力相場の乱高下と成績が上がらない大駒の予選敗退でV戦線は大混戦となったが、ファンの支持は続いた。そして優出した6人も整備にレースに集中力が途切れることなく見事な走りを続けベスト6の座を射止めた。

中でも際立ったのが土屋だった。4号機はAランクのエンジンだったが4日目にセット交換を決断。「得点率が同じだった稲田(浩二)さんがセット交換を申し込んでいたので、自分もやるしかないと思い『ボクもお願いします』と(笑い)」これが英断になり優勝戦の足色は「スタートしてから出て行ったと思うし、1Mも最高のターンができました」と完璧に仕上がったエンジンで完璧なレースをしてみせた。

さらに賞金ランクが5位にジャンプアップしたことで、新たな決意も湧いてきた。

「去年のグランプリがつらかった(トライアル1st6着2本で敗退)。今年はそこ(グランプリでのリベンジ)を目指します。去年はクラシックを勝ってから守りに入ったけど、今年はこれからもガンガン攻めていきます! トライアル2nd(賞金6位以内)からというより、1位で乗るつもりで!」

決して今どきのルックスではなく、どこか渥美清の〝寅さん〟を思い出させる〝昭和の癒やし系〟。「しゃべるのは苦手」と言う謙虚なキャラだが、実直そのものの土屋のヒーローインタビューは何度聞いても心地いい。今年中に再び聞くチャンスがありそうだ。

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