小池百合子東京都知事が30日、蒲田駅前で街頭演説を行い、新規公約を発表した。現場には反小池の考えを持つ人や「つばさの党」の選挙カーがやってくるなど騒然としていた。
東京都知事選(7月7日投開票)のラストサンデーは雨模様。小池氏はマイクを握り、新規公約に言及した。蒲田のある大田区はモノづくりの街だとした上で、「今、工場の経営者の皆さんは大変苦労している。後継者がなかなか確保できないという切実な問題を抱えている。新規公約を足していくとお伝えしているが、この事業承継の問題について加えさせていただく」と訴えた。
演説内容や小池氏のX(旧ツイッター)によると、中小企業が経営統合する際や、友好的な会社が出資する際のサポート制度の創設などに加え、企業価値の評価の無料実施、後継者不足の企業と開業したい若者をつなぐマッチングシステムの導入を考えているという。小池氏は「町工場はすばらしい技術を持っている。後継者がいなくてやめてしまう、お店をたたんでしまうのはもったいないじゃないですか」と呼び掛けた。
演説を続ける小池氏だが、途中に何度か「つばさの党」から出馬している黒川敦彦容疑者の選挙カーが接近するハプニングもあった。また、演説会場には小池都政を批判するプラカードを持参した人たちも大声を上げるなどしており、小池陣営の関係者らが対応するなどピリピリしたムードも流れていた。