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【陸上】田中希実「亀のような歩み」でも日本記録大幅更新を目指す理由「世界と勝負するには…」

東スポWEB 2024年7月1日 16時8分

陸上女子中長距離界のエース・田中希実(ニューバランス)は〝覚悟〟を胸に、花の都へ足を踏み入れる。

すでに5000メートルでパリ五輪代表に内定していたが、6月30日に閉幕した日本選手権(新潟・デンカビッグスワンスタジアム)の1500メートルで参加標準記録を突破して優勝。2種目で五輪切符を勝ち取った。1日に新潟県内で行われたパリ五輪代表内定選手会見では「常に世界を見据えてやってきたのが積み重なって今回の結果につながった」と安堵の表を浮かべた。

その一方で自身の立ち位置を冷静に分析。「タイムで世界との力関係を見ると、勝負するにはまだまだ。春から世界の標準が上がっている。成長した実感も得られるけど、私は亀のような歩み。具体的な目標を口にするのは怖いレベル」と明かす場面も。それでも、あえて1500メートルは3分55秒切り、5000メートルは14分20秒を切りを目指す意向を示した。

ともに日本記録を大幅に上回るタイムだが、田中はさらなる進化を目指す構え。「日本の方々が聞いたら『日本人には無理だろう』と思ってしまうだろうが、世界と勝負するには、そこに向かっていくしかない。その数字を口にした時に『無理かもしれない』と思ってしまうが、その数字に向かっていかないといけないと、この場に立って改めて感じている」と率直な思いを語った。

今後は岐阜・御嶽での高地トレーニング後に海外へ移動し、練習や実戦を積むという。「理想のラップ通りに走るのは難しい。そこでフラストレーションが溜まってしまうと思うが、この気持ちの処理が一番の課題」と自らに向き合っていく。

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