【ロサンゼルス3日(日本時間4日)発】ドジャース・大谷翔平投手(29)がオールスター戦(16日=同17日・アーリントン)前日恒例のホームランダービーを辞退する意向を受け、地元ロサンゼルス・タイムズ紙のディラン・ヘルナンデス記者は「大谷翔平が辞退した今、MLBはホームランダービーは中止すべきだ」と題する興味深いコラムで大谷の決断の理由に迫った。
ヘルナンデス記者は「大谷が恒例のスイングマラソンに出ないと言った今、(ホームランダービーに)何の意味があるというのだ? イベントにとって大きな痛手。野球にとっても大きな痛手だ」と、現在32本塁打でア・リーグトップのヤンキース、アーロン・ジャッジ外野手(32)とナ・リーグトップ27本の大谷の2人が辞退したため、注目度が大幅に下がり、視聴率の減少も避けられないことを指摘した。
しかし、同時に「大谷の決断はスポーツを振興する義務を怠ったとみなされるべきではない。これは犠牲だ。これは計算された賭けだ。これは、何が大事かを認識したことによる決断だ」と続け、大谷を擁護した。
「大谷はポストシーズンでプレーしたいのだ。オールスター戦のステージよりも10月のポストシーズンこそが野球の大舞台。大谷がホームランダービーで優勝、あるいは出場するだけでも、数日間は野球に注目が集まるだろう。だが、大谷がプレーオフ(に出場してワールドシリーズ)を制すれば、野球人気低下の軌道を逆転させることもできるかもしれない」
大谷が昨年12月のドジャース移籍の際から再三、「勝利」に対する渇望が話題になった。
同記者は、ホームランダービー辞退は大谷のドジャースに対する大きな賭けなのだという。
「大谷は、ドジャースが10月に優勝する現実的なチャンスのために必要な動きをすると賭けた。そして、自分がそこ(ポストシーズン)に行ったら活躍すると賭けたのだ」
大谷は自身の決断が正しかったことを10月に証明する。