ボクシングのWBCマウリシオ・スレイマン会長が、元世界6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(45=フィリピン)が9月に世界戦を実施することを認める方針を明かした。
2021年にWBA世界ウエルター級王座統一戦でヨルデニス・ウガス(キューバ)に敗れて以来、リングから離れているパッキャオはボクシング界への本格復帰を決意。26日開幕のパリ五輪出場こそ認められなかったものの、再びベルトを手にするため、WBC世界同級王者のマリオ・バリオス(29=米国)との対戦に向けて交渉を行っている。
ただパッキャオは3年もリングから遠ざかっており、現在は世界ランキングもなく、正当な挑戦権も有していない。それでも、WBCのスレイマン会長は「フィリピンの英雄」の復帰を認めるという。英「スカイスポーツ」の取材に対し「パッキャオは時代を超えた存在だ。伝説だ。元チャンピオンが健康診断にすべて合格すれば復帰できる。伝説である彼がWBCで王座戦を争う可能性がある」とコメントした。
さらに「私はその考え(復帰)を気に入っている。パッキャオは今日どんなファイターにも勝てる、あるいはどんなファイターとも、互角に戦える」とし「彼が初めてWBCフライ級でタイトルを取ってから20年以上が経ってWBCに復帰し、ウエルター級まで昇格するとなると、センセーショナルなことになるだろう」と話すなど、大歓迎していた。
パッキャオは28日のRIZINで安保瑠輝也(28)と特別ルールで対戦する一方、バリオスとの交渉がまとまればWBCは正式なタイトルマッチとして認定する構えで今後、協議の結果が注目されそうだ。