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【レスリング】富山英明会長 五輪メダルラッシュに期待「文田とか尾崎が勝てば、一気に乗っていく」

東スポWEB 2024年7月7日 6時19分

日本レスリング協会の富山英明会長(66)が6日、パリ五輪のレスリングで日本勢過去最多のメダル獲得に向けて〝切り込み隊〟にハッパをかけた。

パリ五輪には公式戦133連勝中で女子53キロ級代表の藤波朱理(日体大)や、東京五輪金メダルで女子50キロ級代表の須崎優衣(キッツ)らが出場する。1984年ロサンゼルス五輪で優勝している富山会長は「過去の実績から言って、須崎は東京大会で勝っているし2連覇は堅い。藤波も負け知らずで、よっぽどのことがない限りは」と2人の勝利を予想した。

日本勢の過去最多の金メダルは東京大会の5個。「昨年の世界選手権でも女子は(五輪で実施される)6階級のうち4階級で優勝している。後は(ともに男子の)フリー、グレコローマンで1つずつ取れる力は持っている。勢いに乗れば、6ついけると思う」と鼻息を荒くした。

パリ大会のレスリングは8月5日から始まる。初日に東京五輪銀メダルで男子グレコ60キロ級代表の文田健一郎(ミキハウス)と、女子68キロ級代表の尾崎野乃香(慶大)が登場する。富山会長は「大事なのはスタート。文田とか尾崎が勝てば、一気に乗っていくような感じがある。ここが2位とか3位になると、次に出場する選手が慌てやすくなる。この〝切り込み隊〟が、いかにいい雰囲気をつくれるか」とスタートダッシュの重要性を説いた。

五輪のレスリング女子では伊調馨が4連覇、吉田沙保里は3連覇を達成している。「リオデジャネイロ五輪の前に吉田は絶対に勝つと思っていたけど負けた。(リオ五輪で)伊調もラスト2、3秒で逆転してやっと勝てた。五輪では何かが起きる。『絶対に勝たないだろう』と思っているやつが、勢いに乗って優勝することもある。独特な雰囲気と緊張感の中で、全てをエネルギーに変えたやつが勝つ」と力説する。

その上で、代表選手たちに向けて「予選でも力を抜かずに、五輪ではどんな相手でも120%で戦っていかないと。1試合、1試合これが最後だと思って戦わないと」と重鎮らしい視点からエールを送った。

この日から、自身の生きざまを描いた長編ドキュメンタリー映画「夢を喰(くら)う THE WRESTLER」(監督・撮影=藤森圭太郎)が都内の新宿「K’s cinema」で公開され、富山会長は、初日の舞台あいさつに参加した。

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