東京都知事選が7日投開票され、元航空幕僚長の田母神俊雄氏は4位に敗れたもののスッキリとした表情だ。
都知事選はリベンジの舞台でもあった。2014年の都知事選の2年後に公選法違反(運動員買収)で逮捕され、執行猶予付きの有罪判決となり、公民権も停止。選挙に出られるようになったのは昨年12月で、10年ぶりの都知事選だった。
旧知のスタッフはほぼいなくなってのゼロスタートだったが、元自衛隊関係者をはじめ、顧問を務めていた参政党の有志が選挙を手伝い、街頭演説にはデヴィ夫人や俳優の西岡徳馬、せんだみつおらが駆け付けた。
「街頭演説でも親父ギャグを忘れない田母神さんは、敵をつくらずに他の候補者を味方につけるおおらかさや人間力があった。空自で5万人をまとめただけある」(陣営関係者)
14年都知事選の61万票には及ばなかったものの、表舞台への復帰を果たした田母神氏は「今後については寝て考えたい」としたが、衆院選や来年の参院選で政党から白羽の矢が立つことは間違いない。「参政党が本命になってくる。参院選で大攻勢をかけたい日本保守党にとっては目の上のたんこぶになってくるでしょう」(永田町関係者)
田母神氏にとって都知事選は敗れても、得るものは多かったようだ。