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青木理氏 防衛省大量処分で自衛隊の腐敗嘆く「お金ジャブジャブ」「だから接待が起きたり」

東スポWEB 2024年7月12日 19時24分

ジャーナリストの青木理氏が12日、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」に出演。防衛省が自衛隊員による「特定秘密」の不適切な取り扱いや、潜水手当の不正受給などを受け、防衛事務次官や陸海空自衛隊の各トップを含む218人(延べ220人)を処分した件にコメントした。

防衛省によると、特定秘密の問題では、秘密を扱う資格のない隊員が特定秘密を知りうる状態だった。潜水手当不正受給の問題では、海上自衛隊で、実際に潜水していないにも関わらず不正に潜水手当を受給していたとして11人が免職となった。

海自では、潜水艦の乗員が川崎重工業から不正に金品を受領していた疑惑がある。木原稔防衛相は5日「特別防衛監察」の実施を指示。川重も調査している。

青木氏は特定秘密保護法が成立するまでに世間から反発があったことを指摘したうえで「特に防衛関連、防衛省、自衛隊関連では秘密にしておかないと漏れたら困る情報があるから特定秘密保護法を入れて、かつ特定秘密を扱える人はセキュリティクリアンスというか、資格を精査をして、取り扱える人を限定したはずなんですね。ところが、資格のない連中がうじゃうじゃと特定秘密に触っていたってことになってくると、答えは2つしかない」と分析。

その2つとは「そもそも特定秘密なんかで隠すような情報じゃないものまで特定秘密にしている」か「防衛省とかの態度、あるいは資格をちゃんとチェックするような体制がまったく取れていなかった」だとし、「いずれにしても特定秘密保護法なんてものを無理やり作った結果がこのずさん運用ってことになってくると。そもそも本当に秘密なのかということもわれわれがチェックしなくちゃいけないし、特定秘密保護法が正しかったのかということも考えなくちゃいけない」と警鐘を鳴らした。

続けて「今回の事案、『何が秘密か秘密じゃないか明らかにしろ』といっても多分明らかにしないんですよ。なぜなら特定秘密だから。そんなことを自衛隊や防衛省や行政やなんかに許していいのかということも考えなくちゃいけないし、もう一個だけ言えば、この間の川崎重工から裏金を作って、いろいろ接待をされていた問題もそうだし、今回の潜水の手当てを不正請求してたという問題もそうなんですけれど、どうもこの自衛隊という組織の中で、相当腐敗が進んでるんじゃないか」と私見を述べた。

その上で「その腐敗って、普通の行政機関でも怖いんですけど、自衛隊は実力組織なので、ここでそういう腐敗が広がって外から見えなくなってくると、やっぱり他の行政機関よりもさらに危ないので、ちょっと目を凝らしてきちんと見ておかなくちゃいけないだろうなと思いますよね」と呼びかけた。

最後に「お金のことに関して言えば『防衛費倍増だ』って言ってね、実はお金使いきれなくて残っちゃったのが、今年確か1300億だか1400億だかあるんですよ。つまり、先に倍増ありきでお金ジャブジャブにするから、閉じたサークルの中で接待が起きたりとか、必要もない武器を買ったりとかしてるんじゃないか?というのも見えてきますよね」と洞察していた。

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