卓球女子でパリ五輪代表の平野美宇（２４＝木下グループ）は〝デザイナー〟としても大活躍だ。
パリ五輪の最終選考会を兼ねた１月の全日本選手権前には、自らがデザインしたウエアを発売。ブランドアンバサダー契約を結ぶミズノ社で卓球担当を務める左右田颯斗氏は「選考レースの渦中だったので、遠慮しながら企画を提案してみたところ『ぜひやらせてください。デザインするのが好きなので』と二つ返事で承諾してくださった」と明かす。
おしゃれに定評のある平野は、同社のオーダーシステムを使い、ウエアの色や柄の調整を重ねた。左右田氏は「たくさんの色と柄の組み合わせの中から、いろんなパターンのデザインをして、楽しそうに取り組んでいた。デザインをすることが好きなんだなと感じた」と証言。特に水色とピンクの組み合わせにこだわりをもって作業を進めたという。
デザインには多大な労力を要するが、平野は練習の合間を縫って制作に全面協力した。左右田氏は「本人がやりたかったという気持ちもあると思うが、選考レース時の精神的にもきつい中でやってくれたのはありがたかった」と感謝。ユーザーからの評判も高く、全日本選手権時には多くのファンから「このデザインかわいいね！」などの反応があった。
そんな平野は１２日に都内で取材に応じ「最近は試合ばかりであまりしていないが、興味はある。卓球以外の息抜きみたいな感じ」とデザインの立案がもたらすメリットに言及。第一線で活躍し続ける裏には、意外なリフレッシュ方法が隠されていた。