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低GⅠ食【後編】白米を〝変身〟させて血糖値抑制

東スポWEB 2024年7月14日 10時4分

食後血糖値の上昇が少ないので、生活習慣病の予防という点で注目される低GI食。どんな食事、食材を選ぶといいのか。オススメの食事、食べ方について専門家に聞いた。

【雑穀をゆっくりよくかんで食べる】

一般的な低GI食としては次のような食品が紹介されていることが多い。穀物では、もち麦などの雑穀、ソバ、春雨など。果物のリンゴ、イチゴ、ミカン、グレープフルーツ、メロンなど。野菜のブロッコリー、ピーマン、葉物野菜、きのこ類など。乳製品のヨーグルト、チーズ、牛乳などである。

そんな中で「低GIの食材としていちばんオススメできるのは、もち麦、ヒエ、アワ、ハトムギ、大麦などの雑穀です」とアドバイスしてくれたのが管理栄養士の神田由佳さんだ。雑穀は低GI食品の代表格で血糖値の急上昇を防ぐ。また脂質や糖を体外に排出してくれる食物繊維も多い上に、かむ回数が多いので唾液が分泌されて胃の働きを助ける。それが糖尿病などの生活習慣病予防に役立ち、太り気味の人にとってはダイエットにもなるとされている。

ご飯を食べて血糖値が気になる方は白米だけでなく一緒に雑穀を入れてみてはどうだろうか。白米に比べると雑穀は硬いので苦手な人もいるかもしれないが、ゆっくり、よくかんで食べると良い。

【白米も低GI化して食べることができる】

一方、食後血糖値を急激に上昇させると指摘された白米だが、そうはいうものの世の中には白米が大好きな人も少なくない。そんな人向けのアドバイスとして「お米のご飯のGIを変えて、低GI化することも可能なんです。例えば白米と納豆、長芋、オクラなどと組み合わせた粘性食は特にオススメですね」と神田さんは言う。白米だけで食べるのでなく、その上に納豆、長芋、オクラなどを載せた「ねばねば丼」にするのも良いそうだ。

こうした粘性食と組み合わせた複合食は、血糖値を抑制してくれるだけでなくインスリン分泌も抑制してくれる。血糖値が上昇すると膵臓からインスリンが分泌されて血糖値を下げようとするが、粘性食が食後の血糖値の急激な上昇を抑制することでインスリン分泌を節約してくれるので、インスリン不足に陥ることも予防してくれるのだ。

意外なところではチャーハンも低GI化できる。神田さんが勧めるのは白米でなく麦ご飯で作ったチャーハンだ。そうすればチャーハンでも白米を使うより低いGIになる。

つまり、白米のGIは決して固有の値ではなく、種々の要因によって大きく変動する。「一緒に食物繊維の多い食品を食べるのもオススメです。そのほか、タンパク質や脂質などの食品成分を摂取したりすれば低GI化できる可能性があります」と神田さんはアドバイスする。雑穀以外に食物繊維が多い食品としては、切り干し大根、コンニャク、サツマイモ、きのこ類などがある。

これらをヒントに低GIを意識して、食後血糖値の上昇を避けていただくと良いだろう。

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