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【アナログで聴きたい名盤】やや陰鬱な雰囲気が主流だった当時の空気を味わうなら…

東スポWEB 2024年7月14日 10時26分

【レッド・ツェッペリン/Ⅱ(1969年)】

ハードロックの基礎を築いた歴史的バンドのセカンド。76年の「プレゼンス」と並ぶ金字塔である。全米全英1位。ハードロック=大音量という図式も完成させた。

70年代前半、中学生で初めて日本盤を聴いた瞬間に頭から鉄球を落とされたような衝撃を受けた。1曲目の「胸いっぱいの愛を」が鳴った瞬間「な、何だべ、これは」と腰が抜けた。曲は途中から音空間が広がり、目前に無限大の空洞ができたような錯覚に陥るやジョン・ボーナムの爆音ドラムが切り込んでくる。13歳の坊主には衝撃的すぎた。

最新リマスターCDは各楽器の分離がしっかりしておりクリアになっているが、アナログ盤は低音が際立つ沈んだ音で、モコモコした印象を受ける。だからこそボンゾのドラムとジョン・ポール・ジョーンズのベースは際立って響く。そこにジミー・ペイジのギター、ロバート・プラントの声が大音量でたたみかける。「音の塊」をガーンと投げつけられるような衝撃があった。

冒頭でショックを受けるとB面では「ハートブレイカー」から「ブリング・イット・オン・ホーム」まで立て続けにバンドが目前で爆音を鳴らすような衝撃が続く。CDも音の進化が進んだが、やや陰鬱な雰囲気が主流だった当時の空気を味わうなら、ぜひアナログ盤も聴いてほしい。

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