夏の酷暑対策に余念なし――。広島は15日のDeNA戦(横浜)こそ1―6と完敗したが、投手陣の安定感あるパフォーマンスはここまでの進撃の大きな要因となっているのは周知の通りだ。特にリリーフ陣は〝無双状態〟。この日も河野佳投手(22)以下、3人の救援陣は全員が無失点に抑えるなど、救援防御率は1・90となり、12球団唯一の1点台を誇る。
その質の高さを惨敗の中でも発揮した。ブルペン担当の永川勝浩投手コーチ(43)も「本当にみんなよく頑張ってくれている」と全幅の信頼を置く面々は、夏本番を迎えた現在、試合前の練習からひと工夫を施している。
すでに本拠地マツダスタジアムでの試合前練習では「外にいる時間を短くするようにしている。体幹トレーニングとか、屋内でできることは屋内で。屋外はキャッチボールだけして、走る人は走ってあがる」(永川コーチ)。極力、炎天下で動かなければならない時間を短縮している。
この日の敵地・横浜では強い日差しはほぼなかったが、ほとんどの投手が試合前練習では西日を想定し、日焼けで疲労がたまることを防ぐことを目的に、薄手の長袖アンダーシャツを着用。夏の紫外線にも敏感に対策を講じている。
チームは現在、8月4日の中日戦まで、球宴休みを挟み7カード連続で屋外での公式戦を消化する日程。用意周到な新井カープが自慢の救援陣を利して、炎天下の屋外球場でも〝鯉のぼり〟となる。