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【ソフトバンク】勝連大稀 支配下登録目指し柳町の打撃術に学ぶ「引き出しが増えた」

東スポWEB 2024年7月16日 11時6分

節目の育成5年目、灼熱の福岡・筑後にその姿はあった。今季二軍戦の主に二遊間で出場機会を増やしているのがソフトバンク・勝連大稀内野手(23)だ。定評のある堅実な守備に加えて課題の打撃でも確実性が増している。野球への向き合い方、人間性を小久保監督も高く評価する若鷹。支配下登録に向けてどのような思いで野球に取り組んでいるのか、その胸の内を直撃した。

―─今年は打撃力が格段にアップ

勝連 昨年までと比べたら対応力がついてきている。今まではほぼ真っすぐだけを狙って、変化球が来たら仕方ないぐらいの気持ちでいたけど、それだと打率も上がらない。今年は変化球に対応していこうとキャンプから取り組んできた。いい当たりじゃなくても詰まっても落とせたら安打になる。そういうのが今年は増えたかなと。

―─変化球を狙っていく打席もある

勝連 そうですね。打席の内容とか、投手によっては変化球を狙っていく打席も増えた。今までは絶対変化球を狙ってとはならなかった。打席の考え方が増えた感じがします。

―─参考にしているのは柳町(達)

勝連 そうですね。柳町さんの打席は、いま何を待っててどう対応したのかが、ベンチから見ててもわかる。その考え方ができるようになりたい。柳町さんが二軍にいた時は(ベンチに)帰ってきた際に『今、何狙ってたんですか』とか聞いてました。こういう投手だったらこういう待ち方をしていると。自分だったらできなかったと思えばそこを目指して。その面でもいろいろ参考にさせてもらってます。

―─守備での意識は

勝連 ミスしたらどうしようって考えるよりは、ファインプレーしようとか、こういう打球が来たらこう捕ろうっていうのを考えるようになった。(打者が)打つ瞬間はもう何も考えずに、勘というか自分の動いた通りに。

―─(最近二軍で実戦復帰した)牧原大と二遊間を組むこともある

勝連 マキさんは落ち着いていてバタバタ焦ってはない。めちゃくちゃ余裕がある感じに見えます。落ち着いてる分、安心して周りからも見られる。自分もみんなから見て安心だなって思われるような選手になりたい。

―─今年は支配下に上がる選手も多い

勝連 ライバル意識とかはあまりなかったんですけど、一軍に帯同して試合出たりしてるのを見ると、自分もあの舞台でやりたいなっていうふうにはなる。

―─プロ入り後、一番進化したところは

勝連 打撃ですね。守備はもともと自信を持ってたんですけど、自分では極端にうまくなってるかは感じにくい。打撃に関しては1年目の感覚から言ったら、今は自信もつきました。最初は二軍でももう無理だみたいなメンタルだったけど、今はいける、引き出しが増えたなと思う。

―─次は一軍でという思い

勝連 そうですね。もっと二軍でできるようになって、それでさらに自信がついて結果もついてくれば、おのずと一軍に行くチャンスも増えるのかなと思います。

―─今年から寮を出て一人暮らしとなった

勝連 遠征とかで家にいることが少ないのでそんなに苦ではないです。試合がある時は寮でご飯も食べられるので。移動くらいですかね。寮だとゆっくりできるんですけど、朝早く起きないといけない。たぶん何も考えずに過ごしてるんで一日一日が過ぎてるみたいな感じ(笑)。一人暮らしだからどうとかはあまりないですね。

―─掃除、洗濯とかは

勝連 掃除っていうかB型なんで、片付けてるというよりは、なんて言うんすか、そこに置いてる感じ(笑)。それが自然になって見た目だけ奇麗に整えられてます。

―─7月末の今季期限には支配下登録を果たす

勝連 そんな気負うこととかプレッシャーを感じたりはしてないです。やっぱりなるようにはなると思ってるので。それはみんなにも言われます。そんな気負わなくても頑張っていれば、なるようになる。絶対に支配下になろうとか、あと1か月しかないとかは思わずに、目の前の試合で自分の持ってる力を出すとか、野球を楽しめたらなって思います。

―─野球を楽しむ心というのは興南高校時代からあった

勝連 そうです。野球が楽しくなくなったらもう練習もしたくなくなる。楽しかったら、できるようになろうって絶対思うはずなので。そこだけは高校時代から変えずにやってます。

―─今後もその気持ちは変わることはない

勝連 今後も成績は絶対出さないといけないとなったら、嫌いになったりもすると思うけど、その時に嫌いになったとしても、好きだから続けてるというのが根底にある。苦しいことは絶対にあるけど、挫折しないようにメンタルだけは強くいこうと思う。

―─同郷の宮城(オリックス)と連絡を取ったりは

勝連 (宮城が故障から)復帰する前、二軍でオリックスと試合があった時に呼ばれて話しました。ああやって一軍で(年俸が)1億超えて、結構大きい選手になったんですけど、高校時代と全然変わらない。それはすごいというか、宮城らしいなと。

―─最後に今後に向けた意気込みを

勝連 やるべきことをやるだけなので一日一日を大切にして、日々アピールを続けていけたらなと思います。

☆かつれん・はるき 2001年4月30日生まれ、沖縄県宜野湾市出身。右投げ左打ち、内野手。背番号130。身長175センチ、体重69キロ。興南高で2年時に出場した第100回記念となった夏の甲子園では8打数5安打の好成績を残した。2019年育成ドラフト4位でソフトバンクに入団。同年にオリックスからドラフト1位指名された宮城大弥とは中学(宜野湾ポニー)、高校時代ともに同級生でチームメートだった。シュアな打撃と華麗なフィールディングを見せる守備がウリの将来有望な逸材。15日現在、二軍戦で26試合に出場し、58打数14安打で打率2割4分1厘、0本塁打、6打点、3盗塁。

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