大相撲名古屋場所３日目（１６日、愛知県体育館）、大関経験者の幕内朝乃山（３０＝高砂）が幕内美ノ海（３１＝木瀬）を力強く寄り切って初日から３連勝。快進撃の予感を漂わせている。
同学年の美ノ海とは、初顔合わせ。「左を取れば強いのは、高校の時から知っている。（入門前の対戦は）高校で１回、大学で１、２回…勝っているイメージはない。一緒に入門して、すぐに上に来ると思っていた。同級生には負けたくない」と対抗心を燃やしていた。その初対決で、元大関の貫禄を示し「大相撲の土俵の上で戦えることは、うれしい」と表情を緩めた。
５月の夏場所は右ヒザの故障で全休。初日からテーピングを施して土俵に上がっている。ヒザの状態を問われると「今のところは、しっかり踏み込めていると思う」とうなずいた。今場所は黒系統から明るい緑色へ締め込みを新調。「派手だねって言われる」と笑うが、縁起を担ぐのが大相撲の世界。３連勝で新カラーとの〝相性〟も上々のようだ。
視線の先にあるのは、２度目の賜杯。朝乃山は「まだ３日目。明日から一日一番」と気持ちを引き締めた。