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奈緒が性的描写で求めたインティマシー・コーディネーターの仕事 日本での理解乏しく

東スポWEB 2024年7月19日 5時29分

女優・奈緒(29)が主演を務めた映画「先生の白い嘘」で、三木康一郎監督の発言が物議を醸し、改めてインティマシー・コーディネーター(以下IC)に注目が集まっている。

同作は、性暴行を受けたことのある高校教師(奈緒)が「自らの性に対する矛盾した感情」に向き合うという物語。身体的な接触シーンもあるため、奈緒が演出側と演者側の間に入るICを入れてほしいと申し出たところ、三木氏が断ったという。

これが一部ネットメディアで報じられると批判が相次ぎ、三木監督は初日舞台あいさつで「深く反省しております」と謝罪。一方、奈緒は「現場で不十分だと思う部分があった」としながらも「私は大丈夫です」と気丈に語った。

今回の騒動の背景には「ICへの理解不足があるのではないか」と指摘するのは、ある制作会社スタッフだ。

「ICは、性的描写を断固拒否するような人というイメージが強いかもしれません。でも、そうではない。ICが入ることで、きわどいシーンでも演者さんとのコミュニケーションが円滑にいき、逆に撮影がスムーズに進むんですよ」

このスタッフは、今年4月期に放送された永瀬廉の主演ドラマ「東京タワー」(テレビ朝日系)に参加した。同ドラマでは激しく男女が求め合うシーンが描かれて話題になったが、「『東京タワー』にもICが入っていました」と明かす。

「もちろん、濃厚なシーンにはICの意見が取り入れてあります。それでもあそこまで表現できる。欧米では当たり前ですが、今日本にICは2人しかいませんから、まだ理解されていないのかもしれません。コミュニケーションが取れていると思っている監督こそ、むしろICを入れた方がいい」(同)

今回の騒動は、業界に一石を投じたのかもしれない。

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