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【体操】宮田笙子のメンタルを恩師が心配「一人では乗り越えられないと思う」

東スポWEB 2024年7月20日 6時24分

日本体操協会が19日、東京都内で緊急会見を開き、女子のパリ五輪日本代表で主将に選ばれていた宮田笙子(19=順大)に喫煙と飲酒が確認されたため、五輪への出場を辞退したと発表した。中学3年時から現在も指導する福井・鯖江高の田野辺満監督が、取材に応じ、行為に至った背景を語った。

15日に事前合宿地のモナコで情報提供があり、宮田への聞き取り調査で6~7月の喫煙と飲酒が判明。法律で20歳まで飲酒、喫煙は認められておらず、日本協会の代表行動規範などに違反した。同協会によると、宮田は「飲酒と喫煙は1度だけ。目標への数々のプレッシャーもあり、そのような行為に及んでしまった」と釈明したという。

そんな宮田の様子について、田野辺監督は「憔悴(しょうすい)しきっている」と明かし「メディアの前では強気にしていたが、なかなかコンディションが上がらず、自分がやらないといけないこともわかっていたし、プレッシャーもあったと思う。4日前に(喫煙と飲酒が)わかって帰国して調査があって、天国から地獄に、ジェットコースターのような感じだったと思う」とおもんばかった。

かねて宮田は「エースとして五輪でみんなを引っ張りたい」と語っていただけに、田野辺監督は「本人の気持ちもまだ追いついていないのでは」と分析する。その上で「(喫煙と飲酒を)認めているし、自分から辞退を申し入れた。責任を感じているし、アスリートとしてやってはいけないことだとわかっていると思うけど、メンタルに波がある選手。メンタルの波を穏やかにすることで成長してきたが、極限の状態の中で一人だと弱さが出る性格なので、喫煙、飲酒に逃げてしまったと思う」と指摘した。

一部からの「常習だったのでは?」との疑惑には「それはないです。代表で集まる前まで鯖江で練習を見ていたので」と否定した。

今後の見通しは現時点で不透明だという。田野辺監督は「あまりに4日間の出来事が大きくて、まだ理解が追いついていないと思う。彼女は理解をしないと動けないタイプ。これから結構長い時間をかけて見ていかないといけない」と言葉を選んだ。

それでも「簡単に立ち直る性格ではないので、心配だけど、本人の責任もあるし、私の責任もある。一人では乗り越えられないと思うので、親、学校(順大)、私たち(鯖江高)で彼女の力になれるようにできたら」と支援を約束。宮田は自身の弱さと向き合い、再び輝くことができるのか。

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