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〝G1男〟蝶野正洋 3度目Vの打ち上げで爆笑スピーチ「家でもう1試合戦ってきます」

東スポWEB 2024年7月21日 10時26分

【プロレス蔵出し写真館】新日本プロレスの〝真夏の最強戦士決定戦〟「G1 CLIMAX 34」が7月20日のエディオンアリーナ大阪で開幕した。21日は同会場で第2戦が行われ、優勝戦は8月18日の両国国技館だ。

1991年(平成3年)に第1回が行われた「G1クライマックス」は、ダークホースの蝶野正洋が優勝を飾ってから今年34回目を迎える。蝶野は5回の最多優勝を果たしている。

さて、記念すべき第1回大会は8選手がAブロック(藤波辰爾、武藤敬司、スコット・ノートン、ビッグバン・ベイダー)とBブロック(長州力、橋本真也、蝶野、クラッシャー・バンバン・ビガロ)に分けられ予選リーグを行い、2勝1分けの蝶野は8月11日に同点の橋本と優勝戦進出決定戦を行い、STFで下して同日(この日2試合目)、武藤との優勝決定戦に臨んだ。

武藤のムーンサルトプレスを両ヒザでブロックした後、強烈なパワーボムを決めてピンフォール勝ち。両国国技館に大量の座布団が乱れ飛んだ。リングを覆い隠すように座布団で埋まった景色はまさに壮観、取材していても感動する光景だった(写真)。

優勝した蝶野は現在の夫人、マルティナさんと婚約を発表し、蝶野時代の到来を予感させた。

シリーズ名が正式に「G1クライマックス」となったのは第2回から。提携を結んでいた米2大団体の一つWCW(ワールド・チャンピオンシップ・レスリング)との全面対抗戦で、全16選手参加による「NWA世界ヘビー級王座決定トーナメント」となった。

8月12日、両国での決勝でリック・ルードを破った蝶野が大会2連覇を達成し、復活したNWA世界ヘビー級王者となった。

蝶野が3度目の優勝を果たした94年の第4回大会は、両国5連戦で開催された。Aブロック(長州、蝶野、武藤、藤原喜明、谷津嘉章、木戸修)とBブロック(藤波、橋本、馳浩、パワー・ウォリアーこと佐々木健介、越中詩郎、飯塚孝之=後の高史)に分かれて覇権を争った。初戦で長州に敗れた蝶野だが、その後4連勝して決勝に進出した。

8月7日の両国大会は公式リーグ戦と決勝戦の1日2試合が課せられていた。Bブロック最後の公式戦は藤波VS馳。藤波が勝てば藤波、馳が勝てばパワーが決勝進出となるターニングポイントとなった。馳は鮮やかなノーザンライトスープレックスで大逆転。かつての盟友パワーに決勝進出というプレゼントを贈った。

決勝はパワーの雪崩式ブレーンバスター、ストラングルホールドγ、ラリアート4連発を耐えた蝶野がSTFを決めギブアップを奪った。

蝶野は囲み会見で「開幕前にはV候補にも名前があがってこないし、頭にきてました。オレは2度も勝ってるんですよ。ふざけるなという感じだった」と、優勝したにもかかわらず不満をぶちまけた。

そして「オレもまだ30歳。初心に戻ってやるよ。オレにとって今年のG1は自分の殻を破る区切りだったんだ。夏が終わってからが本当の戦い。やるときはやるんだ!」。そう橋本のIWGPヘビー級王座奪取に意欲を見せた。

ところで、蝶野は六本木で行われた打ち上げパーティーで、この後待ち受ける〝恐ろしい難敵〟との番外戦を明かした。

「今朝、家を出るときにマルティナ(夫人)と大ゲンカをしてしまいまして、先ほど、優勝報告しようとしても電話にすら出てくれません。家でもう1試合戦ってきます」

これにはアントニオ猪木会長、坂口征二社長を始め会場は大ウケ。もっとも、哀れむような視線が集まったのは言うまでもないだろう。

ユーモアあふれる蝶野の〝爆笑〟優勝スピーチだった(敬称略)。

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