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【ソフトバンク】パ唯一の3割打者・近藤健介「ボールは飛ばない」 投高打低でなぜ打てるのか

東スポWEB 2024年7月22日 5時16分

パ首位のソフトバンクは21日の西武戦(ベルーナ)に1―0で競り勝ち、球宴前最後の試合を白星で締めくくった。前半戦は55勝29敗3分けの貯金26。2位・ロッテと10ゲーム差をつけて独走首位ターンを決めた。

立役者の一人は全87試合で「不動の5番」として打線をけん引した近藤健介外野手(30)だ。7月こそ調子を落としたものの、開幕から打ち続けて12球団ダントツの打率3割2分1厘、リーグ2位タイの13本塁打、同3位タイの49打点。パで唯一の3割超えにして、昨季に続き3冠王を狙える位置で区切りを迎えた。

チームの精神的支柱・柳田が5月末の試合で負傷離脱。不動の4番・山川が6月ノーアーチと不振を極めた中で、同月の月間MVPを獲得する獅子奮迅の活躍で支えた。

今季も「投高打低」が顕著だ。セでも3割打者は3人。パの本塁打数トップは山川の14発で143試合換算で23本ペースと低調だ。近藤は昨季26本塁打、87打点で2冠王。盟友の大谷翔平(ドジャース)と思考を共有し、2021年から本格的に長打力を自身に求めてきた打撃改革が実を結び、2年連続の3冠王圏内は別格の存在だ。
投高打低とは無縁の男は、取り巻く環境をどう受け止めているのか。「僕は全然、投高打低というのは気にしていない」。そう言い切ると「でも、ボールは飛ばないです。打球速度と飛距離が比例していない。思ったより飛んでいない」と続けた。その上で「投手の投げる球がこれだけ速くなってるんでね。それに対応するだけだと思って僕はやってますよ」と明かし、投手の能力向上を唯一の理由に挙げた。

傾向を読み、先んじて対策を講じてきた。「ボールを捕まえる」が口癖。逆方向へ強く大きな打球が理想で「バットに球が乗ってるという感覚」を求めてきた。投手の平均球速の劇的進化、小さく動く変化球も多彩になると予測し「速いボールに合わせるにはスイング軌道。でも、変化球も打たないといけない。その確率が高いスイング軌道で全部打っている」と変化に対応してきた。

受け止め方は人それぞれだが、近藤が別次元にいることは確かだ。

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