F1レッドブルで解雇危機に陥っているセルジオ・ペレス(34)を巡って、チームが進退問題を協議する緊急会議を開催することが決まった。
ペレスは近走で大不振が続いており、王者レッドブルは製造者部門のタイトルを死守するためにドライバー交代の検討を開始。緊迫ムードが高まる中で迎えたハンガリー・グランプリ(GP)では、予選でクラッシュしてQ1敗退となり16番手と大きく出遅れる結果に。決勝ではチームの戦略なども駆使して7位まで引き上げたが、王者のチームとしては合格点にはほど遠い内容に終わった。
この結果を受けて、欧米の有力メディアが次々とペレスの進退問題に発展すると速報。そして、レッドブルグループの重鎮ヘルムート・マルコ博士が、ペレスの更迭を議論するため首脳陣による緊急会議の招集を決定したと明らかにした。
英メディア「プラネットF1」は「ヘルムート・マルコは『すべてはパフォーマンス次第』と認めつつ、セルジオ・ペレスのレッドブルでの将来について『会談が行われる』と確認し、その会談は間もなく行われる予定だと述べた」と報じた。
ペレスの進退を巡る協議がいつ行動に移されるのかと問われたマルコ博士は「スパの後に会議が開かれる。言っただろう、しっかり座って問題全体を検討する」と繰り返し強調した。
首脳陣による会議が招集された上での続投の可能性はほぼ皆無で、もはやペレスのクビ切りは秒読み段階となった。会議の開催に踏み切った理由について、マルコ博士はこう厳しく指摘する。「われわれのスタッフは、コンストラクターズ(製造者部門)での順位に応じてのみボーナスを受け取る。だから、それは非常に重要なモチベーション要因であるんだ」。
ペレスが足を引っ張っている状況は、スタッフの待遇に直結するため、このままではチーム全体の士気低下に影響が懸念される。チームを維持するためにも、ペレスの更迭は不可避というわけだ。
ペレス更迭が濃厚となったことで、今後はRBの角田裕毅を始めとした後任候補の人選に注目が集まりそうだ。