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【名古屋場所】大ケガから復帰の若隆景 荒汐親方と歩む完全復活への道のり

東スポWEB 2024年7月23日 7時25分

【取材の裏側 現場ノート】大相撲名古屋場所(愛知県体育館)で、ひときわ大きな声援を受けている力士がいる。元三役で優勝経験もある幕内若隆景(29=荒汐)だ。関脇だった昨年春場所で右膝前十字靱帯断裂の大ケガを負った。手術と地道なリハビリを経て、同年九州場所で幕下から土俵に復帰。今場所2日目に幕内で1年4か月ぶりの白星を挙げると「うれしい。やっと幕内に戻ってきた」と息をついた。

師匠の荒汐親方(元幕内蒼国来)に話を聞くと「(幕内復帰は)思っていたよりも早かった。もう1、2場所はかかるかなと」。ただ、故障の再発防止には細心の注意を払ってきた。師匠の方針で本場所復帰後も相撲を取る稽古は2日に1回、番数も15番までに制限。患部への負担を考慮すると同時に、かばう動きで反対側のヒザを痛めることを防ぐ目的もあった。

荒汐親方は「先場所あたりから、徐々に毎日稽古ができるようになってきている。それでも、1日10番から15番。それ以上はやらせていない。稽古をすると(患部に)熱が出る。まだ完全には治っていないので。とりあえず今年を乗り越えれば、来年はある程度(故障前の姿に)近づくのでは」と現状を説明する。

その上で「とにかく15日間、ケガをせずに無事に終わってほしい。幕内は重さも速さもあるし、怖いので…」と祈るように話した。完全復活への道のりは、まだ半ば。再び幕内上位で活躍するまでの過程を、つぶさに見守っていきたい。

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