ボートレース大村のＳＧ「第２９回オーシャンカップ」が２３日に開幕する。ビッグレース恒例となった元ＡＫＢ４８・福留光帆のコラム「舟は帆まかせ 帆は風まかせ」――。今回、ボートレース界で人気沸騰中の福留が全力で推すのは毒島誠（４０＝群馬）だ。もともと福留のイチ押しレーサーでもある毒島だが、今回はあらゆる条件が「毒島Ｖ」に合致。福留の〝ボートレース愛〟〝毒島誠愛〟が噴出した。
【舟は帆まかせ 帆は風まかせ】都内でもセミの声が聞こえるようになってきましたね。夏本番です！ 実は私、セミ大好きなんです。ミンミンゼミ、アブラゼミ、クマゼミ…。どの地域でどのセミが生息しているかも言うことができますよ。セミの話をすると止まらなくなるので、今回はこの辺で本題に行きましょう！ セミのお話は別の機会にゆっくりと…（笑い）。
夏と言えばオーシャンカップですよね。２０２２年の尼崎オーシャンカップは、私がボートレースを本格的に好きになってから初めてホーム水面・尼崎でＳＧが開催されるということで、すごく興奮しながら見に行きました。だから、オーシャンカップって他のＳＧより、ちょっと親近感というか特別な感じがあります。
そして、舞台はボートレース大村です。大村も思い出のある水面です。２０２２年の大村グランプリを観戦しに行きました。プライベートです。この時はコロナ禍で、入場するためには事前抽選があったので、当選ハガキを握りしめて大村に行きました。私の推しの毒島誠選手が、シリーズ戦優勝戦の１号艇。当然、目の前で優勝する姿を見たいと思っていたのですが、残念ながら２着。泣きました…。優勝した宮地元輝選手がゴール前で力強くガッツポーズしているのを見て、さらに悲しくなって号泣しました。今でも毒島選手のレースに宮地選手がいるとやれるんじゃないか、と不安になってしまいます。トラウマになってます。
でも、大村はスタンドがすごいきれいでビックリしました。あとグランプリ最終日は雪が降っていたんですよ。グランプリ優勝戦の直後には花火も打ち上げられて、雪と花火とナイター照明が組み合わさって、すごく幻想的で素敵でした。みなさんもご存じの通り大村はインが強い水面です。私のホーム・尼崎、準ホーム・住之江もイン有利の水面なので、舟券的にもいいイメージがあります。
さて、今大会の注目選手ですが、もうこの方しかいないでしょう。私の〝不動の推し〟毒島選手です。直前の津ＧⅡボートレース甲子園で優勝。今年は３月の戸田クラシックで優勝すると、５月の多摩川オールスターでも優出（４着）、尼崎グラチャンも準優進出とＳＧ戦線では安定した成績を残しています。
大村も通算３Ｖ。２０１９年のＳＧメモリアル、昨年３月のＧⅠ海の王者決定戦（７０周年記念）とビッグレースでも優勝実績があるので、水面相性も問題ないでしょう。オーシャンカップも２０１８年の若松大会で優勝しています。ナイターキングと呼ばれるようにナイターでの成績は抜群ですし、夏場も強い。大村、オーシャンカップとの相性、それに今年の成績。もう条件が揃っています。これだけ揃ったら、もう毒島選手以外は勝たんでしょう（笑い）。
実は私がボートレースを好きになって毒島選手を推すようになってからは、あまり毒島選手の調子が良くなかったんですよね。２０２２年８月の桐生お盆シリーズでＦを切って約９年間、継続していたＳＧ連続出場記録も７５でストップしたり…。
それでも流れが悪い時も一走一走、全力で走って調整も試行錯誤。この積み重ねが、今につながっているんだと思います。すごく不思議ですが、毒島選手はまだグランプリを取っていません。今の調子、流れなら今年こそって思ってしまいます。今大会もきっと結果を出して、賞金ランク１位でのグランプリ出場に前進するはずです！
もう１人、注目している選手がいます。白井英治選手です。先ほど、お話した大村グランプリで優勝した姿がすごく印象的でした。白井選手は、この年のＳＧメモリアル優勝戦Ｆで１年間、ＳＧは選出除外。そんな状況の中、賞金ランク１８位以内に入っていたことで、出場できたグランプリにかける執念みたいなものをヒシヒシと感じる走りでした。
表彰式で師匠の今村豊さんに黄金のヘルメットをかぶせてあげる光景も、感動的でした。なんか見ていてウルッときちゃいました。白井選手は昨年の三国チャレンジカップでＳＧに復帰。今回が復帰後４大会目になります。大村という思い出の水面で、そろそろ活躍しそうです。