〝球宴ナカジマジック〟炸裂も…。「マイナビオールスターゲーム2024」が23日にエスコンフィールド北海道で開催され、パを3年連続で率いたオリックス・中嶋聡監督(55)は先発投手として送り出した日本ハム・山崎福也投手(31)を「2番・DH」としてまさかの〝二刀流起用〟した。
普段は奇抜な采配をしない指揮官だが「北海道の方たちが喜ぶかなと思って、全部(日本ハムに)ゆかりのある選手でそろえてみました。そしたらDHがいなくなったので、やっぱりサチやなと」。スタメンを元&現日本ハム選手で埋め尽くしただけでなく、昨季までオリックスに所属し、成長を間近で見守ってきた教え子に絶好の活躍の機会を与えた。
そんな期待に応えた左腕は、初回からセ先発・才木(阪神)の直球を左前に運び、球場は大盛り上がり。だが、その直後の2回に不名誉な記録を達成してしまった。丸(巨人)、村上(ヤクルト)の2ラン、牧(DeNA)のソロを浴びるなど猛攻を浴び、球宴ワーストの1イニング9失点。試合後は「こんなことがあるんだなと…」と驚きを隠せず。それでも「球宴でいろいろな記録をつくれて。良くはないですけど、歴史に名を刻めたので。しっかり誇りに思って暮らしていきます」とポジティブに振り返った。
ただ、〝元上司〟としては複雑だ。中嶋監督は「バッティングはいいですけど、炎上しすぎでしょ。(試合後は)キツい言葉をかけときましたけどね」とお灸をすえたようだ。
一方で、中嶋チルドレンの紅林は「福也さんの2番だったり、オールスターにできないことで僕らも面白かったです。(3回の)守備に就いた時も野手は日本ハム(関係の)選手しかいなくて。新鮮で楽しかったです」とニンマリ。普段は見られない中嶋采配はナインにも好評だったようだ。