Infoseek 楽天

奈良公園の鹿〝虐待動画〟拡散の裏で「日本人説」が浮上

東スポWEB 2024年7月25日 6時1分

日本国内がインバウンド消費にわく中、一部の外国人観光客のマナーの悪さも問題化している。天然記念物で〝神の使い〟といわれる奈良公園の鹿を男が蹴ったり、たたいたりする動画がSNSで先日から拡散しているが…。

その動画には、白いTシャツを着た若い男が観光客と鹿だらけの道の真ん中を歩き、何かをつぶやきながら目の前の鹿をたたいたり、背後から蹴ったりしている。逃げようとすると、さらに追うように蹴っている。周囲の音が大きいため、男が何をしゃべっているのかははっきりと確認できない。

ユーチューブやXで拡散している動画のタイトルには「中国人」とあるが、いつ撮影されたのか、本当に中国人なのか、不明な点は少なくない。

ネット事情通は「男の着ているTシャツが日本のマイナーブランドであること、軽装でスマホしか持っていないこと、ジャラジャラとカギの束を腰からぶら下げていたことから、日本人説が出ています。地元民もしくは日本に住んでいると思われるからです。それに中国人観光客が複数じゃなく単独で行動しているという点も不自然です」と指摘する。

この動画は中国のSNS「微博」などでも拡散。やはり中国人の視点からもスマホ、カギの束から日本人ではないかという指摘が多い。防犯や紛失の観点から「海外旅行でキーホルダーを腰からぶら下げる中国人なんていない」との意見もある。

いずれにしても、外国人観光客が鹿のツノをつかんだり、蹴ったり、たたいたりする動画はほかにもたくさんある。

奈良公園の鹿は神の使いという歴史的意味があり、「神鹿(しんろく)」とされ、天然記念物となっている。2010年と21年には奈良公園の鹿を死なせた男が文化財保護法違反で逮捕された。

人懐っこいことで知られる奈良公園の鹿が、人間の愚かな行動のせいで人嫌いになるかもしれない。

この記事の関連ニュース